溶接事業所兼ハンド型メーカー ノースヒルズ溶接工業(株) 「実際に使いながら製品開発に生かす循環で進化続ける」
試作品を軸に高難度な溶接部品を手掛けるノースヒルズ溶接工業(株)は、ハンド型ファイバーレーザ溶接機(ハンド型)のメーカーとしての顔も持つ。今回のWelding Mateでは、2足のわらじを履きこなし、ハンド型を徹底的に自社で使いこむことで、溶接事業・ハンド型メーカー事業の双方を加速させる同社の取り組みを取材した。
石垣島と首都圏でのパラレルワークと聞くと、IT企業を連想する人も多いだろう。しかし、それを溶接事業所が実現した事例として注目されているのが、神奈川県川崎市の上代工業だ。人材不足が大きな課題とされる溶接業界にとって、パラレルワークによって人材難を解決した事例は大きなヒントの1つとなるだろう。今回のWelding Mateでは、業界内外から期待がかかる同社の取り組みを主導している上代健一社長に話しを聞いた。
イノベーションやデジタルトランスフォーメーションなど、毎年のように出てくる事業加速のキーワード。しかし、「実際に成功した事例」は多いとは言えないのが現状だ。そんな中、「BtoCの新規事業展開」「デジタル化」「外国人技能実習生の積極雇用」「溶接女子活躍の場の拡張」「ユニークな福利厚生」など、とにかく事業改革のキーワードに挑戦し続けることで、一定量の成功を収めた溶接事業所の、上代工業の上代健一社長に話を聞いた。
多くの女性技能者にとって、溶接事業所に入社する時のハードルの1つが「怖い人ばかりだったらどうしようか」ということだと聞く。一方で、実際に職人が怖い人ばかりかというと、「入社してみたら先輩溶溶接士は優しい人ばかりだった」という話しも、同様によく耳にする。今回のWelding Mateでは、神奈川県川崎市の上代工業に入社してみた印象と溶接の魅力をインタビューした。
溶接作業を行う女性の姿を見かける機会が増えてきている。慢性的な人手不足を課題とする溶接業界だが、最近では女性の技能者が工場のみならず、工事現場で活躍する姿も散見されるようになった。株式会社渡辺建鉄工業に入社した髙梨美香さんも、現場溶接士の1人だ。見習い溶接士として、日々、技能向上に慢心する高梨さんに、溶接の魅力や、溶接士になった理由について話を聞いた。
1人に1台のスマートフォンが当たり前の時代、「1人1基のロボット」の時代を夢想する研究者や経営者は数多い。兵庫県に本社を構える高丸工業もその1社だ。しかし高丸工業が見据える近未来は、夢物語りではなく、既に一定量の実証実験に成功し、「1人1基のロボット時代に向けた技術開発」を着実に進めている。今回のWelding Mateでは、高丸工業の代表取締役を務める高丸正氏に話を聞いた。
群馬県では、2024年1月27日に「群馬県学生溶接技術競技大会(群馬県・群馬県溶接協会共催(産報出版後援)」が実施された。このコンクールは、国内高校生に向けた溶接コンクールの中では最大規模の70人以上が参加するのが特徴となる。国内最大規模の溶接コンクールの中でも、前回優勝者である宇敷怜奈選手を要する利根実業高校の参加選手に話を聞いた。
溶接の業界で、常に注目を集めている向の岡工業高校。理由は高校生の溶接コンクールで神奈川県を制した優勝者を、過去、多数輩出しているいこと。加えて、教師陣だけでなく、OBが応援に駆け付けて、一丸となってコンクールに臨む姿にもある。そんな向の岡工業高校のメンバーを取材した。
世界中で話題になった国産4億円ロボットを開発したのは超大手企業でも、政府の軍事機関でも、ものづくりが得意なIT企業でもなく、7人の町工場だ。そんな、「発明が大好きなだけ」と自称する町工場、南鉄工所を徹底的に取材した。
4億円以上の値段が付き、世界中から注目を集める人乗車型操作ロボット「アーカックス」。昨年より大きな波紋を呼ぶアーカックスの製造にも溶接技術は欠かせない技術であり、何より驚きなのは、7人の町工場が製造・組み立てにあたっているという事実だ。本記事は、アーカックス製造を縁の下で支えた町工場、南鉄工所を取材したものである。
2023年度に、第169回芥川賞候補作ノミネートされた、溶接士を主人公とした「我が手の太陽」(講談社)。溶接士として働く主人公「伊藤」の、何気ない日常でありながらも、細部まで作り込まれた世界観を、表現しているのは、作家である石田夏穂さんだ。石田さんは、小説家としてだけでなく、会社員として施工管理も行っているために、リアルな描写を実現できたという。そんな石田さんに作品の魅力や、小説家としての考え、施工管理の仕事を通して感じる溶接作業の奥深さなどについて話を聞いた。