【2026年6月30日更新】岩谷産業 、「イワタニR&Dフォーラム」開催0

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【電子版ガスメディア6月30日号より抜粋】

岩谷産業

「イワタニR&Dフォーラム」開催

◆液化水素の冷熱活用技術やロボット溶接による異種金属接合など披露

岩谷産業(大阪・東京、間島寬社長)は6月18日、兵庫県尼崎市の中央研究所・岩谷産業水素技術研究所で報道機関などを対象とした技術展「イワタニR&Dフォーラム2026」を開催。液化水素の冷熱活用をはじめとする水素関連技術や、異種金属の溶接技術などを示した。

液化水素の冷熱活用技術は大林組と共同開発したもので、液化水素のセ氏マイナス253度という極低温を空調などに生かす。液化水素を発電などに使用する際は温度を上げて気化させる必要があるが、このときに発生する低温(冷熱)はこれまでは利用されず空気中に捨てられていた。

そこで新たな熱交換器を開発した。通常の熱交換器は極低温だと冷媒が凍りついてしまい運転に支障をきたすことが課題だった。新たな熱交換器は二重管構造により冷媒のエタノールが部分的に凍りついても安定的に冷熱を取り出せるようにした。この冷熱を従来のヒートポンプと置き換えることで、冷凍設備や空調などが省電力で稼働できるようになる。同研究所において純水素型燃料電池20台に供給する液化水素で実証を4月から行っており、冷熱の約90%を回収できることを確認した。

液化水素から冷熱を取り出すための熱交換器

熱交換器の設計・製作を大林組が、性能検証を岩谷産業が担った。大林組の島潔技術本部統括部長は「極低温下で凝固する冷媒の物性を関西大学の協力のもと明らかにすることで、新たな熱交換器が開発できた。構造そのものはシンプルで、特別な素材等を使う必要もない」と説明する。

まずは水素の需要先である半導体工場などで導入を目指す。技術面では極低温エネルギーのポテンシャルを効率的に使い切る仕組みを検証していく。福島洋専務は「水素は、エネルギーの脱炭素化だけでなく地政学的リスク回避の観点からも注目される。今後、水素が社会で当たり前に使われるようになれば、その冷熱の活用シーンも広がっていくだろう」と話す。

このほか水素関連技術として、バイオマス由来のプロピレンに水素を合成して「グリーンLPガス」を製造する技術や、集合住宅において既存のガス供給設備を使い水素混合LPガスを利用する実証事業などを紹介した。

異種金属の溶接技術は、銅とステンレスを直接溶接する技術を紹介。ロボットによる直流パルスティグ溶接を実演し、問題なく溶接できることを示した。実際の溶接現場での適用に向けて検証を進めており、最終段階だという。使用した銅鉄合金ワイヤは現代綜合金属の開発品で、近く発売予定とした。

また今後、自動車業界において製品の高機能化・多様化が進むなか、アルミダイカスト製品にアルミ部品を溶接する技術が求められるとして開発に取り組む。現状ではダイカストへの溶接は課題が多いため、まずは鋳造材(ADC12)とアルミ材(A6063)の溶接を検証しており、今回の技術展では直流ミグ溶接による実演を示した。

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