【2026年7月7日更新】大日本アガと日東高圧、水素トレーラー耐圧検査の合弁会社設立へ

産業ガス
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【電子版ガスメディア7月7日号より抜粋】

大日本アガと日東高圧

水素トレーラー再検査の合弁会社設立へ

◆中部エリア初の長尺容器検査拠点、来年12月稼働目指す

アセチレンガスをはじめ産業ガスの製造・販売を行う大日本アガ(愛知県名古屋市、鋤柄雄紀社長)と、高圧ガス容器の再検査およびメンテナンスを手掛ける日東高圧(愛知県刈谷市、鈴木修平社長)は6月18日、水素トレーラーをはじめとする長尺容器の再検査業務を担う合弁会社を設立することを発表した。

出資比率は大日本アガが65%、日東高圧が35%で、新会社の社長には鋤柄氏が就任する予定。現在、愛知県一宮市を候補地に土地や設備の選定を進めており、早ければ来年12月頃の事業開始を目指す。

今回の合弁会社設立の背景には、中部地区における深刻な再検査インフラの不足がある。同地区はトヨタ自動車をはじめ水素需要が極めて旺盛であり、それに伴い水素トレーラーの流通量も非常に多い。しかし、現在の中部エリアには水素トレーラーなどの長尺容器を専門に検査できる施設が存在しない。そのため、検査期日を迎えるたびに関東や関西、あるいは九州などの遠方までトレーラーを輸送せざるを得ず、ガスメーカーや需要家にとって大きな時間的・コスト的な負担となっていた。

[ 大日本アガ・鋤柄雄紀社長(左)と日東高圧・鈴木修平社長 ]

両社には以前から、各メーカーより「流通量の多い中部地区でトレーラーの検査を実施してほしい」という要望が継続的に寄せられていた。大日本アガはガスメーカーとして100年以上の歴史を持つものの、自社以外の容器を検査するノウハウやリソースには課題があった。

そこで、あらゆる用途のガス容器の再検査において確かな技術力と実績を誇る日東高圧とタッグを組むことで、業界が抱える長年の課題解決に乗り出した。

新会社は、まずは需要が逼迫している水素トレーラーの検査をメインに据え、事業が軌道に乗れば他のガス種を充填するトレーラーにも対応の幅を広げていく構えだ。大型容器の検査は解体や組み付けなど手作業への依存度が高く、1基あたり約1週間の時間を要する難点があるが、新拠点ではバルブ等の脱着作業の一部自動化も視野に入れ、効率的かつ安全な作業環境の構築を図る。

当面の目標として、月間5台程度の処理能力を目指すとしており、関西や関東など他地区からの検査も積極的に受け入れる方針だ。

新会社について、鋤柄氏は「会社設立にあたり、綿密な事業計画を構築し、まずは着実に収益を上げられる体制づくりに努める」と決意を語り、鈴木氏は「これまでに培った再検査のノウハウを最大限に活かし、技術面から新会社を強力にバックアップしていきたい」と応じた。

コンプライアンスが厳しく問われ、何よりも高い保安意識が求められる高圧ガス業界において再検査インフラの構築は極めて意義深い。両社の強みが結実したこの試みは、中部地区における水素サプライチェーンを力強く下支えするものとして、業界関係者から期待が寄せられる。

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