【2026年5月12日更新】サイサン&鈴木商館 、「共同容器再検査所」を設立

産業ガス
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【電子版ガスメディア2026年5月12日号より抜粋】

サイサン&鈴木商館

「共同容器再検査所」を設立

◆伊奈高圧ガスセンター内に新設、充填やガス配送でも協業の可能性

サイサンと鈴木商館は5月7日、共同でサイサン伊奈高圧ガスセンター内(埼玉県北足立郡伊奈町)に「共同容器再検査所」を設立し、運用を開始した。

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[ テープカットの様子 ]

両社は「共同容器再検査所」の運用開始に先立ち5月1日、サイサン伊奈高圧ガスセンターに関係者を集め開所式を開催。開所式ではサイサンの川本武彦会長、川本知彦社長、鈴木商館の鈴木慶彦社長、伊藤勤常務がテープカットを実施したほか、招待者(フジオックス・藤本孝雄社長、松宮工材・貝森久悦社長、岡谷酸素・野口博一社長、日本メガケア・松岡喜義社長、鈴商総合ガスセンター・熊澤秀社長)らが参集し、「共同容器再検査所」の門出を祝った。

開所式において、サイサンの川本社長は「当社初となる容器再検査事業を鈴木商館との共同プロジェクトの形で始動することを大変喜ばしく思う。『共同容器再検査所』の開設は新規事業として当社における営業領域の拡大に貢献するだけではなく、ガスディーラー同士が共同で事業を展開していることに大きな意義があると考えている」と述べた。

その上で「開設に際して最新の設備を導入しており、容器再検査所としてのスペックが高く、効率的かつ質の高い再検査が可能だ。加えて、場所も埼玉県の中心に立地しており、県内を中心に首都圏のユーザーにとって利用しやすい地理的条件も強みになる」と、川本社長は同検査所の優位性を語った。

また、開所式の挨拶に登壇した鈴木商館の鈴木社長は「当社のような高圧ガスを取り扱うガスディーラーは、販売だけではなく容器再検査なども含めて様々な業務を包括的に展開している。労働人口の減少が進むなか、容器再検査所の老朽化に伴う更新や、生産性向上に向けての新設・改築といった設備投資を一企業だけで実施していくのは厳しいケースもある」と指摘。

サイサン伊奈高圧ガスセンター内の「共同容器再検査所」は、炭酸ガス・アルゴンのガス充填所として使用していた第二工場を大幅に改修し、一般高圧ガス容器(シームレス容器、FRP容器、LGC容器)およびバルブの再検査などを両社が共同で展開するための拠点として新設。年間最大約6万本の容器を再検査できる能力を保有する。

再検査所内は、容器の納入から、ショットブラストなどによる塗装剥離、耐圧試験などの各種再検査、刻印、再塗装、印字、そして再出荷まで、効率良く安全にオペレーションできるよう導線と設備の配置が整備されている。

また、容器の再塗装には有機溶剤塗装(液体塗装)ではなく粉体塗装方式を採用しており、有害なVOC(揮発性有機化合物)がほとんど発生しないなど、安全衛生面にも配慮した装置を導入している。

「共同容器再検査所」開設の意義について鈴木社長は、「現在、上尾市内の子会社である鈴商総合ガスセンターにおいて容器再検査事業を展開しているが、設備の老朽化が進んでいた。共同事業の形でサイサン伊奈高圧ガスセンター内に新設したことで、当社にとっては更新費用や人件費などを圧縮するメリットに加えて、配送の効率化やスケールアップなどの効果が期待できる」と説明。

また、容器再検査以外の協業について川本社長は、具体的な取り組みは可能性を模索している段階と前置きした上で、「例えば、当社は民生用を含めLPガス分野でのネットワークや商材に強みがある。一方で鈴木商館は、カーボンニュートラルエネルギーとして注目度の高い水素などの分野で意欲的な取り組みを推進しており、こうしたお互いの強みを生かすような協業についても将来的に展開が進む可能性はある」と展望を語った。

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容器を印字する設備を視察中の川本会長(左)
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