岩谷産業、福島第一原発の解体工事の 溶断用ガス「ハイドロカット」にFH2R産低炭素水素を供給
岩谷産業、福島第一原発の解体工事の
溶断用ガス「ハイドロカット」に
FH2R産低炭素水素を供給
岩谷産業(間島寬社長)は3月27日、福島県浪江町にある福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)製造の再生可能エネルギー由来の低炭素水素を原料とする溶断ガス「ハイドロカット」を福島第一原子力発電所構内の溶接型タンク解体工事向けに供給を開始すると発表した。今回の取り組みでは水素の地産地消による製造段階からの脱炭素化へ貢献するほか、作業現場におけるCO2排出量の大幅削減や水素の社会実装の促進を狙う。
FH2R全景(福島県双葉郡浪江町)
福島第一原子力発電所の廃炉作業は長期にわたり安全かつ着実な解体作業が必要であり、使用資材やエネルギーにおいても環境負荷の低減と現場の安全性向上が重要な課題となっている。
課題への解決策として、同社は環境性と安全性、作業性に優れたエチレンと水素の混合ガス「ハイドロカット」を溶断用ガスとして提供。「ハイドロカット」はCO2排出量の大幅な削減や作業現場での安全性向上に加えて、断面が美麗でススが少なく、作業環境や効率の改善、品質の向上にも寄与するなどメリットを持つ。
一方、福島県は福島新エネ社会構想の中でFH2Rを拠点とした水素社会モデルの構築を進めている。同施設では新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として、再生可能エネルギーを活用した水素システムの事業モデル構築および大規模実証に係る技術開発を実施。20メガワットの太陽光発電の電力で水の電気分解を行い、定格運転時で毎時1200Nm3の水素を製造する能力がある。これまでも定置型燃料電池向けの発電用途や、燃料電池自動車などのモビリティ用途として県内や東京都などの需要先へ供給してきた実績がある。
このような背景から、今回、FH2R産の低炭素水素を原料とする「ハイドロカット」の供給が実現。同社はこの取り組みを通じて水素の社会実装を推進し、脱炭素社会の早期実現を目指すとしている。
FH2R製水素を使用したハイドロカット専用ステッカー

