岩倉溶接工業所 職人技と先端設備で挑む溶接の新境地 「ハンド型で更なる進化」
ステンレスの薄板溶接を武器に業界内外から高い評価を得てきた岩倉溶接工業所(静岡県島田市、岩倉義典氏)。現在、食品・医療・航空宇宙と幅広い分野の依頼に応えながら、同社が掲げるのは「先端職人」という独自のコンセプトだ。同社では、先端設備を職人が使うことで、設備の力だけに依存しない、超高精度な技術を担保し、数々の難加工を実現してきた。本記事では、そんな同社の溶接事業と、溶接における職人技と先端設備の共存について取材した。
イノベーションやデジタルトランスフォーメーションなど、毎年のように出てくる事業加速のキーワード。しかし、「実際に成功した事例」は多いとは言えないのが現状だ。そんな中、「BtoCの新規事業展開」「デジタル化」「外国人技能実習生の積極雇用」「溶接女子活躍の場の拡張」「ユニークな福利厚生」など、とにかく事業改革のキーワードに挑戦し続けることで、一定量の成功を収めた溶接事業所の、上代工業の上代健一社長に話を聞いた。
世界中で話題になった国産4億円ロボットを開発したのは超大手企業でも、政府の軍事機関でも、ものづくりが得意なIT企業でもなく、7人の町工場だ。そんな、「発明が大好きなだけ」と自称する町工場、南鉄工所を徹底的に取材した。
4億円以上の値段が付き、世界中から注目を集める人乗車型操作ロボット「アーカックス」。昨年より大きな波紋を呼ぶアーカックスの製造にも溶接技術は欠かせない技術であり、何より驚きなのは、7人の町工場が製造・組み立てにあたっているという事実だ。本記事は、アーカックス製造を縁の下で支えた町工場、南鉄工所を取材したものである。
米中貿易摩擦、コロナ禍、ウクライナ危機など、多くの逆風をはねのけて事業規模を拡大するモハラテクニカ(群馬県高崎市)に注目が集まっている。36歳とまだ若い同社の茂原亮太社長に、事業継承までの歴史と、スムーズな継承について話を聞いた。
人手不足の背景もあり、外国人、身体的なハンデを持つ人材などが活躍できるフィールドを整えていくダイバーシティ経営への注目度が工場している。埼玉県秩父市にある二ノ宮製作所(二ノ宮紀子社長)では、フィリピン、インドネシア、ベトナム、ミャンマーといった複数国籍に加えて、重度の聴覚障害や脳性麻痺というハンデを背負った作業者など、幅広い人材が活躍する。そんな同社の事業を取材した。
溶接事業所では、フィットテストへの対応に頭を抱える事業所も少なくない。そんな中、いち早くフィットテストに対応したのが、岡山市北区にある溶接事業所、フジワラテクノアート(藤原恵子社長)だ。同社では、習熟した溶接技能を「競争力」の一つとして捉えているため、溶接士が安全に作業できる環境は欠かせないという。そんな同社の安全への施策を取材した。