世界最大級の海外溶接・切断展示会 FABTECH、SCHWEISSEN & SCHNEIDENが9月に開催

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弊社主催の国際ウエルディングショーと並んで世界最大級の溶接・接合・切断技術専門展示会と称されるFABTECHおよびSCHWEISSEN & SCHNEIDENが今年9月に相次いで開催される。両展示会は日本企業を含む世界の有力メーカーが一堂に会し、新開発の製品・技術が広く発表される場となる。そのため、溶接や切断分野の機器・資材、施工・生産技術に関する新たな提案が示されることへの業界関係者の期待も大きい。世界経済が混沌とする中で、溶接・切断・接合の分野で世界市場に向けた展開を図るには、これらの展示会で公開された製品や技術の情報をいち早くつかむことが重要となる。

金属成形、加工、溶接、仕上げに関する北米屈指の展示会である「FABTECH Chicago 2025」は9月8~11日の4日間、米国イリノイ州シカゴ市のMcCormick Placeで開催される。シカゴでの開催は2年ぶり。最新の金属成形や溶接に関連する技術・製品が集まり、著名人などによる基調講演や3Dプリンター、切断、レーザ加工、ロボティクスなどのカンファレンスが予定されている。

「FABTECH2023」.JPG(過去開催時の会場風景「FABTECH 2023」)

同展示会では昨今注目を集めるアディティブ・マニュファクチャリング(AM)をはじめ、様々な金属材料に対する溶接、切削、レーザ、スタンピング/プレスなどの加工技術・機器やチューブ&パイプ関連の製造技術、塗装、メッキ、電着などの仕上げ・表面処理、3D測定機、非破壊検査装置などの検査・測定機器、CAD/CAM/CAEなどのソフトウェアといった金属加工のあらゆる分野に関する製品や技術、サービスが展示される。このため、対象となる産業も航空宇宙、農業、家電製品、自動車、輸送、建設、重機、軍事・防衛、鉱業など多岐にわたり、各業界の企業経営者、製造・エンジニアリング部門の専門家らが多数来場し、新技術の発見やビジネス改善のための製品の調達を行っている。

また、世界最大規模の溶接・切断・表面処理技術の展示会、「SCHWEISSEN & SCHNEIDEN 2025」は9月15~19日の5日間、ドイツ・ノルトラインヴェストファーレン州エッセン市のMESSE ESSENで開催される。4年に一度開催され「溶接・切断分野のオリンピック」とも呼ばれており、毎回、先端技術が展示されるなど高い評価を得ている。

同展示会はGerman Welding Society(DVS)などの専門機関によって主催されており、高い専門性を備えているとともに、溶接・切断分野の権威あるイベントとして高い評価を得ている。前回は21年の開催予定だったが、コロナ禍の影響で延期され23年に開催された。会場では毎回、金属・非金属材の溶接・接合、切断、コーティング、熱処理関連の機器・装置から、産業用ロボット、自動化システム、データ処理や管理モニター技術、計測・検査技術や試験方法、品質保証、健康・安全・環境関連機器まで先端技術・製品が展示される。主催のMESSE ESSEN GmbHの昨年11月4日付のプレスリリースよると、出展予約数は開催10カ月前で前回の水準を大きく上回っていると発表されており、例年以上に注目の高さがうかがえる。

「ドイツエッセン溶接・切断フェア2025].jpg(過去開催時の会場風景「SCHWEISSEN & SCHNEIDEN 2023」)

両展示会では、自国はもとより世界各国から様々な企業が出展し、販路開拓やグローバル市場進出の足がかりとしたい日系メーカーの参加も見受けられる。今年も国外企業との技術提携や販売提携も視野に自社の製品・技術・サービスを広くPRし、認知度を高めて新規顧客の獲得などを目指す出展企業の関係者、ビジネスチャンスに乗り遅れないよう技術トレンドを把握するべく、あるいは新たな事業展開や課題解決のヒントを探るべく訪れる来場者で会場内は活気と熱気に満ち溢れたものとなるだろう。絶えず変化し多様化するニーズや、それに答えようと各企業が取り組む技術革新のスピードを直に肌で感じ取ってもらいたい。

「溶接ニュース」2025年7月22日付では、『海外溶接・切断展示会特集』をお届けしている。

また9月1日に配信する「Welding Promenade」Vol.45では巻頭特集「Spotlight on Welding: Global Trade Shows, Local Shifts」と題してグローバル展示会で読む溶接産業の今と中国・米国・欧州に見る成長市場と技術の最前線をお届けする。無料でお読みいただける配信登録は下記フォームから。

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