電子版ガスメディア2025年9月23日付【第342号】

産業ガスニュース
twitter fb

【電子版ガスメディア9月23日付情報】

■炭酸ガスビジネスの現在地と未来

 炭酸ガス市場が、歴史的な転換点を迎えている。2024年度の国内総出荷量は66万6195トンで、溶接用が42・4%と最大のシェアを占めるが、国内原料ガスの構造的な生産減と輸入の困難化を背景とした供給不安という深刻な課題も顕在化。これに対しディラーは、インフラ投資や事業多角化で対応を急いでいる。近年では「CCUS」技術の実用化に向けた動きが活発化するなか、炭酸ガスは「資源化」できるエネルギーとしての評価が高まっている。本特集では炭酸ガスビジネスの現在地と未来を展望する。

■甲信越の産業ガス市場を見る

 山梨、長野、新潟の3県からなる甲信越地方は、豊かな自然環境と首都圏からの交通アクセスの良さから、ものづくりが盛んな地域として知られている。しかし、昨今の地政学的な要因が市場環境を停滞させ、産業ガス市場に厳しい逆風を吹かせている。この難局を乗り越えようと、各社は戦略的な転換を図っている。

■サイサン、青森県最古の酒蔵にカーボンオフセットLPガスを供給開始

 サイサン(さいたま市大宮区、川本武彦社長)の地域販売会社であるガスワン東北(宮城県仙台市、西口泰之社長)は、青森県最古の酒蔵である竹浪酒造店に地球温暖化や気候変動という新たな課題に対して、環境負荷を減らすことのできるカーボンオフセットLPガスの供給を開始し、9月5日に供給証明書の授与式を開催した。竹浪酒造店は、青森県最古の酒蔵で地域に根差した伝統ある酒造りを380年・17代に渡り続けてきた。

年間購読はこちら

share SNSシェア
twitter fb