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一般19人、高校生8人が熱戦 第42回溶接技術競技会を開催(奈良県溶接協会)

溶接高校生
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(「溶接ニュース」2025年5月13日付 6面より)

奈良県溶接協会(冨田健司会長)は4月12日、奈良市の奈良県産業振興総合センターで第42回溶接技術競技会を開催。一般の部は被覆アーク溶接の部9人、炭酸ガス半自動溶接の部10人の、合わせて19人が、高校生の部は9人(当日1人欠席)が参加し熱戦を繰り広げた。

半自動溶接の競技の様子.jpg

(半自動溶接の競技の様子)

小林丈巳さん(アーク溶接の部、ムラキ)は「開先加工が練習通りにできなかったのと、溶接はアンダカットが出た。曲げ試験をする箇所は避けられたが、もったいないミス」と悔やみつつ「自分に負けず、同じ失敗をしないようにしたい」と前を向いた。藤丸博司さん(同、丸島アクアシステム)は「可もなく不可もなく、ミスなく溶接できた」と冷静に振り返った。

開会にあたり冨田会長は「競技会の目的は、他の選手の溶接を見て各自持ち帰り、自分の腕を磨くこと」と、高校生には「社会人の選手の溶接を見て、分からないことがあれば聞いて、コミュニケーションをとってほしい」と呼びかけた。

競技課題は、一般の部が中板(9ミリ厚)・裏当金なし、横向姿勢、邪魔板あり。高校生の部がN-2F(中板・裏当金なし、下向き姿勢)。いずれも競技時間は30分で、評価は外観、X線透過試験、表・裏曲げ試験を行う。表彰式は5月23日に行う予定。

【高校生選手の声】
今回話を聞いたのは全員、今年就職や進学を控える3年生。競技会を通して進路を吟味する声が聞かれた。

王寺工業高校の藤中幸弥さんは「教えてくださった方に恩返しできるように頑張った。競技会を経験して、将来、溶接の仕事に就くことも視野に入った」と言う。的場慶吾さんは「2層目は少し凹凸が出たが、3層目で上手く修正できた。競技会への参加は地元企業の方に声をかけてもらえたのがきっかけ。その企業への就職を目指したい」と意気込む。大原晴都さんは「緊張して焦ってしまったが臨機応変に対応できた。将来は技能五輪に出られるような企業にも興味がある」と話した。

奈良商工高校の櫻木成智さんは「電流調整に時間がかかったが、溶接は練習通りにできた」と自信を見せ、「進路はまだ決めていないが、溶接の仕事に就きたい」と話した。森上竜輝さんは「緊張したけど初層は上手く揃った。中間層は高さが上手く出ず出せず、最終層でアンダカットが出た」、木曽田さんは「かなり緊張して練習の成果が出しきれなかった」と悔やみつつ「進路はまだ決めていないが、培った経験を生かしたい」と力を込めた。

(「溶接ニュース」2025年5月13日付 6面より)

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