「交流機との違いを試すのが楽しみ」溶接接合工学振興会・佐野工科高校に溶接機を寄贈
(「溶接ニュース」2025年4月8日付 2面より)
溶接接合工学振興会(溶工振)は2024年度溶接機助成事業として、大阪府泉佐野市の府立佐野工科高校に直流アーク溶接機(ダイヘン社製 B TAC 300Ⅱ)を寄贈した。
寄贈に当たり、溶工振の南二三吉常務理事は溶工振の取り組みや制度の趣旨について説明した後「多くの学生に溶接機を使っていただき、溶接技術の面白さを感じ取ってほしい」と述べた。
これに対し、松野良彦校長が「今回寄贈いただいた直流機で生徒たちには『こちらならできるかもしれない』『こちらの方がうまく溶接できる』など交流機と比較検討することで、溶接の面白さや奥深さを知ってもらいたい」と謝辞を述べた。
続いて、川村知弘機械科長は「これからも諸先輩方に負けないように、若い溶接技術者の育成に努めたい」とコメントし、その後、目録の贈呈が行われた。
また、寄贈に立ち会った機械科の生徒1~3年生の4人は、今回寄贈された直流機について「普段は交流機ばかり使っているので、直流機は初めてでよく分からないけれど、その違いを楽しみたい」と笑顔で話した。
溶工振では20年度より、溶接界の将来を担う人財育成を積極的に推進するため、全国の工業高校などを対象に溶接機の寄付事業を実施している。今年度は14校に対し、14台(半自動溶接機2台、直流アーク溶接機12台)を寄贈した。これにより、同事業を開始してから5年間の累計寄贈台数は89台となった。
(「溶接ニュース」2025年4月8日付 2面より)