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参加選手インタビュー 高校生大会11校71人が腕競う(群馬県溶接協会) 

溶接高校生
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(「溶接ニュース」2025年2月4日付 8面より)

群馬県は、群馬県溶接協会(小池敏郎理事長)との共催(産報出版後援)で、1月25日に「群馬県学生溶接技術競技大会」を開催。同競技会は、溶接において腕に覚えのある高校生が、県内11校・約71人参加している大規模なイベントだ。

(競技の様子)

コロナ以前は一ヵ所に全員が集まり開催してきた同イベントだが、コロナ以降、前橋産業技術専門校溶接技術科実習場(前橋市)、高崎産業技術専門校溶接エキスパート科実習場(高崎市)、太田産業技術専門校溶接技術科実習場(太田市)の3拠点で、同時開催するようになった。各会場で製作された溶接作品は、一ヵ所に集めて、後日採点するという方式を採用している。

競技種目は、被覆アーク溶接、炭酸ガス半自動溶接の2種目。群馬県の高校生溶接競技会の特徴は、両種目に参加することも可能なことだ。当日、最も参加者が多い前橋産業技術専門校溶接技術科実習場では、3校31人が参加。前橋地域で競技会に参加した参加選手に話を聞いた。

(利根実業の松井さん(左)と富澤さん)

■松井蒼空さん(利根実業2年生)
競技会に向け、溶接の知見を複合的に高めていくために、被覆アーク溶接、半自動溶接の両方を学んだ。群馬県溶接協会から来てくださった指導員に、ワイヤの長さなどを指摘されたため、ワイヤを出しすぎないように調整した。それに合わせて手を動かすスピードも変更。できることは全部やったので自信がある。 

■富澤聖海さん(利根実業2年生)
松井選手と同様、被覆アーク溶接、半自動溶接の両方の練習を積んで、複合的な知見を高めてきた。練習では、被覆アーク溶接の場合は思うように裏波が出ず、半自動溶接の時には裏波が出すぎてしまうといった課題があり、調整してきた。溶接は好きだが、将来は電気設備を生業として働いていきたい。

(左から渋川工業の本多さん、大河原さん、小渕さん、問仁田さん)

■本多葵さん(渋川工業2年生)
鋼板の間隔を調整することで、溶接の溶け込み精度を調整する工法を選択し、調整してきた。将来的には溶接に関連した仕事に就きたい。同学年、同じ高校のため、問仁田選手がライバルだと思っている。

■問仁田彪斗さん(渋川工業2年生)
溶接鋼板に穴をあけないように練習を積んできた。穴があかなくなってきたため、終盤は表面をきれいに整え、作品の外観にこだわって練習してきた。目指してきた溶接を実践できるようになってきたため、自信はある。

■小渕晄史さん(渋川工業1年生)
父が配管分野で活躍している溶接士のため、将来は同じ配管溶接士として働きたい。競技会に向けて、先生だけではなく、父からもアドバイスをもらいながら練習してきた。優勝できるかはわからないが、誰にも負けたくないと思っている。

■大河原紘汰さん(渋川工業1年生)
高校に入り、初めて溶接を見た時に面白そうだと感じ、競技会に参加することを決めた。将来については、まだ考えていないが、できれば溶接を仕事にしたい。ライバルは一緒に溶接の練習をしてきた小渕選手だ。

(左から伊勢崎工業の野本さん、倉持さん、澤浦さん)

■野本翔吾さん(伊勢崎工業2年生)
入熱しすぎて穴をあけないことを心がけている。溶接は段取りが8割だと、日々、先生に指導していただいているため、落ち着いて、安全に、ベストを尽くす。将来の夢は自動車整備士になることだ。

■倉持虹汰さん(伊勢崎工業2年生)
溶接作業の前工程である仮止めを正確に行い、ひずみを抑えたい。溶接棒を寝かせすぎないように溶接できるように工夫し、裏波をしっかりと作品に出したい。卒業後は進学する予定だ。

■澤浦智也さん(伊勢崎工業2年生)
仮止めの精度にこだわっている。仕上がりが良い時と、悪い時で、大きく作品の精度が異なる傾向にあり、今日までに作品のばらつきを修正しきれなかったので、『仕上がりの良い日』であることを願っている。将来は溶接を仕事にしたい。

(「溶接ニュース」2025年2月4日付 8面より)

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