岩谷産業がステンレスと銅配管の異種金属接合技術を開発

溶接
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 岩谷産業はこのほど、独自開発の銅鉄合金溶加材を用いることによりステンレス鋼配管と銅配管を溶接可能な異種金属接合技術を開発したと発表した。

 従来、銅とステンレス鋼の主成分である鉄は、混ぜても合金を形成しないため、金属を溶融して合金を形成するアーク溶接技術での同技術の確立は困難とされていた。

 しかし、同社では独自で組成などを開発した「銅鉄合金溶加材」を使用し、ティグ溶接を適用することによって、室温および低温環境下でも十分な引張強度を有する継手を得ることができる溶接技術を確立した。

 現象を解明するために、東北大学大学院の佐藤裕教授から溶接部の金属組織に関して学術指導を受け、透過型電子顕微鏡(TEM)で接合部の金属組織を観察することで金属結合の存在を確認した。

 同社の開発した銅鉄合金溶加材を用いた接合技術を用いると、銅配管の一部をステンレス配管に変更することが可能で、高価な銅の使用量を削減することが可能となる。

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【溶接ニュース2023年9月26日号より】

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