ナノ微粒子溶射装置による傾斜機能材料皮膜の成膜方法

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ナノ微粒子溶射装置による傾斜機能材料皮膜の成膜方法

傾斜機能材料は断熱や機能性、審美性を求め色々な分野で利用が進められており、皮膜として成膜する場合、複数の溶射装置を使うなどされているが、施工の難易度や歩留まりなどに課題を持っている。そこでチクソ性スラリーを用い、1台の装置で傾斜機能材料の皮膜の成膜を検討した所、皮膜の粗密の制御と傾斜材料の成膜についてそれぞれ達成出来たので報告する。

傾斜機能材料は航空宇宙の分野で、断熱効果への期待から利用、研究が始まり、今では皮膜を付ける基材との密着性に期待しつつ表面的な機能性や審美性を変化させる目的での幅広い用途へ適用が広がっている。1-2)

従来傾斜機能材料皮膜の成膜には複数の溶射装置による交互成膜や、CVD(化学的蒸着)による反応ガス制御による成膜、傾斜様にパウダー材料を充填し押し固めたものを焼結する等の手法が取られてきた。しかし、いずれも施工の難易度や歩留まり等に課題を持っている。そこで今回は一般的なサスペンジョン材料をより高濃度にしたチクソトロピー性スラリー(以下、チクソ性スラリー)3)を利用し、1 台の装置で傾斜材料皮膜の成膜を行う事が出来たので実施例を紹介する。

(㈱セイワマシン/高松伸行)
【溶射技術 VOL.43-No.1より抜粋】

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