RENCA社、ジオポリマーを使った3Dプリンターで温度変化に強い住宅を設計

積層造形(AM)
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AM技術を応用して、RENCA社が開発したジオポリマー3Dプリントモルタルが、世界初の3Dプリントジオポリマーハウスの建設に使用された。ジオポリマーとはセメントの代替材料で、セメントと同じ産業廃棄物を原料としながらも、セメントよりも製造過程における二酸化炭素の排出量を大きく削減できるものだ。地球環境に配慮できる建設材料として、注目されている。

同社の3Dプリント住宅の建設は、アメリカ西部の砂漠で行われた。そこは強風が吹き荒れ、湿度はほぼ0%の乾燥した場所で、昼夜で気温が40℃から10℃まで変化するほどの過酷な環境だったという。そのような場所での3Dプリント住宅の建設が成功した要因の1つとしては、建設材料として優れていることが挙げられる。

材料として使われるジオポリマー3Dプリントモルタルには幅広い特徴がある。「硬化するまでの時間が短いため、作業を中断せずにプリントできる」「強度が高い」「1200℃まで耐えられる優れた耐火性がある(1000℃で2時間の耐火性試験に合格)」「耐食性があり、海の塩や潮風の影響を受けない。海辺の構造物にも使用可能。カビや酸にも強いので下水管や水道管の改修や化学容器などにも使用できる」など。

また、セメント、石灰、石膏を一切含まないため、通常のセメント系類似材料よりも最大90%持続可能であるとされている。

今回使用されている、ジオポリマー3Dプリントモルタルは混合手順に特別なアプローチが必要であり、セメントベースの製品とは異なる。同社が現在行っている研究開発は、連続ミキサー用の一成分ジオポリマーモルタルと、3Dプリンターのノズルで硬化時間を数秒から数時間まで制御できるシステムを開発することだ。システムに柔軟性が与えられ、外部条件への依存が少なくなるという。

ジオポリマー3Dプリントモルタルを含めた建築資材の製造と建設用3Dプリンターの登場は、自由な形状の造形を可能にする。さらに使用する材料の数を減らせるため、廃棄物の削減にもつなげられる。日本のような少子高齢化が進む国や地域においては、建設用3Dプリンターによる効率的な作業で、人員不足の解消に貢献することも期待されている。

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