溶接ニュース 2021年5月18日付、第3386号

21/05/18

■建設機械の溶接事情
建設機械は、いわゆる多品種少量生産で、しかも月ごとに生産量の変動が大きい。これは一般的に自動化が難しいとされる要素だが、建機業界における溶接工程の自動化率は高水準だ。完成車メーカー各社は自動化に適した製品設計に取り組むとともに、建機の生産に適した設備開発を進めてきた。同時に、溶接の大電流化・高溶着化を進めることで、ピーク時でもなるべく短納期対応できる生産ラインを構築してきた。近年はICT建機など、高付加価値化が進んだことでエンドユーザーの製品外観に対する要求が高まっており、さらなる低スパッタ化が求められている。大電流でも比較的スパッタが抑えられるマグ溶接が主流となる一方、なるべく高溶着かつ低コストで溶接するためにソリッドワイヤが多く選ばれる。
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■視点:溶接工場でDX・小林製作所
近年になり、中小製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を耳にする。しかし、溶接工程は数値として捉える難易度が高い上に、その後の処理工程も職人技である。そこで加速しているのが溶接業務の自動化ではなく、「溶接士の技術力を最大化」するためのDXで、中でも生産管理のDXに視線が集まっている。そんな中、石川県白山市で創業から40年間以上の一貫して電子計算を活用することで売上を伸ばし続けてきた溶接事業者である小林製作所(小林靖典社長)が開発した生産管理DXシステムが話題になっている。
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■特集:ステレンス鋼の溶接
ステンレス鋼は錆びや腐食、熱などの外部環境に強く、ライフサイクルコストに優れた材料として、自動車部品や配管、建築用鋼材など様々な場面で活躍している。ステンレス鋼は添加元素の種類や比率で、様々な特性を持たせることができるのも特徴だが、溶接品質を確保するためには、その材料性質を把握することが重要となる。溶接法や溶接材料の選択、後処理加工といった適切な加工が欠かせない。
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■特集:半導体材料ガス
半導体産業を支える半導体材料ガスは、爆発性があり、毒性が非常に高いため事故防止のための保安対策や防爆対策が不可欠だ。モノシランやホスフィン、アルシン、ジシランなどといった可燃性、毒性の高いガスは特殊高圧ガスとして高圧ガス保安法により取り扱いには厳格な規定が設けられている。ともに大気中に放出すると自然発火や分解爆発を生じる。また、極めて強い毒性と腐食性を有するガスで化学的に活性なためその他の物質とも急激に反応する。たとえば、濃度の高いモノシランを大気中に流出させると燃焼し、火炎温度は900度近くにも及ぶ。

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