溶接ニュース 2020年12月22日付、第3368号

20/12/22

■大倉製作所、技能向上へ競技会活用
クレーンは50年以上使用されるものも少なくない。長年にわたる重量物の搬送に耐えるため、クレーンの製造および据付工事、メンテナンスで使用される溶接品質に求められる水準は高い。この高度な溶接品質を支える溶接士の育成を図るため、大倉製作所大船工場(神奈川県鎌倉市、神奈川県溶接協会会員)では、神奈川県溶接協会が主催する溶接技術コンクールを活用する。「設置するユーザーの目的により可搬重量や吊り方などが異なることから、クレーンは受注生産による1品物。そのため自動化できる部分は限られており、溶接工程の8割は溶接士による半自動溶接となる」(尾茂田剛取締役)とする同社の取り組みを取材した。
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■菊川工業、新幹線車体材の建材再生Pに参画
建築物の金属製内外装工事を手がける菊川工業(東京都墨田区、宇津野嘉彦社長)は、東海道新幹線700系のアルミニウム車体材を東京駅八重洲北口コンコースおよび専門店街「東京ギフトパレット」の内装材としてアップサイクル(リサイクルやリユースと異なり、もとの形状や特徴などを活かしつつ別のものに生まれ変わらせるものづくりの新方法論)する、東京ステーション開発によるプロジェクトに参画。700系の車体は特殊なアルミ材を用いており、今回のアップサイクルでは、建材として活用するためにシート状に材料開発し、製品へと加工する必要があるため、丸い棒状のビレッドと呼ばれる展伸材(板・棒・管・線・鋳物など金属の塊を加工して製作される製品)に再生した。
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■生塩工業、離職率下げる溶接工場
 技能者不足は溶接だけでなく製造業が抱える大きな課題だ。外国人雇用や女性進出などを耳にする機会は増えたが、技能者不足の抜本的な解決策は応募者を増やすことと、離職者が減らすこと以外にない。千葉県市原市にある生塩工業(生塩憲司社長)では、技能者不足を解決する取組みとして「面白そう」で人を集めて、仕事を「好きになる」ことで離職率を下げるという方法を採用している。同社には現在20人が勤務しており、70歳以上の熟練溶接士から、22歳の女性溶接士まで幅広い世代が在籍している。同社では離職率が1割以下だという。
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■三菱造船、「次世代環境船舶開発センター」に参画
 三菱造船(横浜市西区、北村徹社長)は12月10日、国内造船業がこれまで蓄積してきた技術やノウハウの統合により最先端の船舶を持続的に企画・提案する中核組織「次世代環境船舶開発センター」に会員企業として参画したと発表した。国内造船各社とともに、二酸化炭素の実質的排出フリー化を図るカーボンゼロ時代に向けた高度な環境性能技術の開発や、次世代環境船の商品化に関する各種調査および研究開発に向けた活動などを手掛けていく。

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