溶接ニュース 2020年12月8日付、第3366号

20/12/08

■溶接ヒューム政省令改正、来春施行・関係団体など活発な動き
 厚生労働省が6月に公布した溶接ヒュームに関する政令(労働安全衛生法施行令)、省令(特定化学物質障害予防規則=特化則)の改正が、来年4月1日から施行・適用される。しかし、溶接事業所においては、これまで換気や防じんマスクの着用などの対策を進めてきただけに「どのような対策が必要なのかわからない」など、対策の進め方に戸惑う声も少なくない。そんな中、法改正への理解を深めることを目的に様々な溶接関係の業界団体では対応する検討・勉強会を立ち上げたり、セミナー・説明会を企画するなど動きが活発化している。
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■特集・溶接士を守る安全保護具
 溶接アークによる数千度の高熱や有害光線、じん肺の原因になるヒュームの発生など、溶接作業は危険を伴うため、適正な安全対策が必要となる。また、溶接は、墜落の危険がある高所や有害ガスの溜まりやすい閉所など、危険な作業現場でも使われることもあり、作業環境に応じた安全対策も欠かせない。本特集では、溶接士が身に付ける安全装備の基本を再確認するとともに、最新技術・製品を紹介する。
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■特急台車亀裂溶接が原因と推定、開先加工作業指示に不備
 運輸安全委員会は11月26日、昨年8月に南海本線の特急ラピートの台車に見つかった亀裂の原因を溶接時の開先加工の未実施などを原因と推定する調査報告書を公表した。亀裂が発生したのは車両のモーターを支える「主電動機受座」の溶接部分。報告書では車両の台車枠の横ばりと主電動機受座背面の補強リブとの溶接部に発生した亀裂が、疲労により進展し、外表面まで達したものと推定した。台車主電動機受座背面に補強リブを取り付ける際に、開先加工を実施せずに溶接したことにより溶接欠陥ができ、これを起点にして亀裂が発生し、疲労により進展し外表面まで達したと見られる。
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■香西鉄工所・新工場稼働、トラス構造ジブ製作に特化
 建設機械用部品を主に手掛ける香西鉄工所(高松市、香西薫社長)は今年4月、新工場を稼働させた。新工場は、トラス構造ジブと呼ばれる、丸パイプを組み合わせた部材の製作に特化している。香西康宏常務は「トラス構造ジブは、角度のついた箇所を溶接するため均一な溶込みを得ることが難しく、干渉しやすいワーク形状のため溶接のロボットによる自動化が難しい。人手による溶接は不可欠」と説明する。

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