2006年(平成18年)1月3日 第2649号

06/01/03

●《トップニュース》
輝く溶接技量日本一、下之薗・大津両氏に栄冠/入賞38選手決まる
平成17年度(第51回)「全国溶接技術競技会」の入賞者が日溶協から発表された。溶接技量日本一に輝いたのは、被覆アーク溶接の部が下之薗和也選手(鹿児島県・三洋工機)、炭酸ガス半自動アーク溶接の部が大津文孝選手(山口県・日立製作所電機グループ笠戸事業所)。鹿児島県からの優勝は初、山口県からは8 年ぶり4回目となる。
賀春●日本溶接協会・宮田隆司会長
日溶協・宮田隆司会長は、「周辺状況の急激な変化を鑑み、協会事業もさまざまな意味で質的転換を図る時期に来ている。協会としては、会員企業や溶接関連企業にとって有益な存在であり、溶接業界の地位向上と発展につながる具体的な努力が必要だ」と年頭あいさつを述べた。
新春特別座談会●溶接業界の展望と課題/いまここから始まる新しいステージ
【出席者】日本溶接協会会長、名古屋大学教授=宮田隆司氏、神戸製鋼所専務・溶接カンパニープレジデント=藍田勲氏、日鉄住金溶接工業社長=平尾隆氏、ダイヘン取締役兼常務執行役員・溶接メカトロカンパニープレジデント=清原裕次氏/産業界の好調に支えられ、溶接業界はかつての活気を取り戻している。その一方、国際市場への対応や技能伝承など抱える課題も山積している。こうした中、産学のトップに新たなステージに向けた抱負を語ってもらった。
●2006国際ウエルディングショー、国内唯一の溶接・接合技術展示会/最新技術の大競演に注目
国内唯一の溶接・接合技術展示会「2006国際ウエルディングショー」(日溶協・産報出版主催)は、4月12日から15日までの4日間、東京・江東区の東京ビッグサイトで開催される。今回は4年ぶりの東京開催で、景気の本格回復の追い風を受け前回東京開催を上回る1860社の出展が見込まれる。過去最大規模となる同展では、各種公演やセミナーなど多彩なプログラムも充実しており、9万人を超える来場者が予想される。
現代の名工●豊田自動織機・アーク溶接工・高須哲夫さん、日立空調システム・ろう付工・鈴木耕太郎さん
高須哲夫さんは、豊田自動織機トヨタL&Fカンパニー所属で入社以来一貫して電気溶接作業に従事。97年からは技能教育・訓練の場である溶接道場の講師として、後進の指導にも活躍している。鈴木耕太郎さんは入社以来38年間ろう付一筋に歩み、現在は技能育成・伝授のため後輩の指導に当たっている。
●2006年・年頭所感
溶接学会・牛尾誠夫会長/軽溶協・佐藤史郎会長/日本溶接棒工業会・平尾隆会長/JIGA・於勢好之輔会長/日本医療ガス協会・田口博会長/KHK・大角恒生会長/全溶連・澤田勇治郎会長
メーカー首脳が語る●2006年わが社の施策
松下溶接システム・澤井俊治社長/ダイヘン取締役兼常務執行役員・清原裕次溶接メカトロカンパニープレジデント/神戸製鋼所溶接カンパニー・粕谷強営業部長 /日鉄住金溶接工業・平尾隆社長/JFE溶接棒・石崎琢己社長/日本ウエルディング・ロッド・山崎達彦社長/電元社製作所・清水潤一社長/タセト・長谷川徹男社長/デンヨー興産・宮前清社長/ナイス・足立辰三郎社長/OBARA・持田律三専務/トルンプ・ハルトムート・パネン社長/日立ビアエンジニアリング・鹿島孝之取締役/ナストーア・井上勝二社長/大陽日酸・武田和倫パッケージガス事業部長/日酸TANAKA・井手興彦社長/岩谷産業・吉良佳浩専務/ コマツ産機・浅田剛司取締役板金KBU事業部長/エア・ウォーター・齊藤毅陸常務執行役員ウェルデング事業部長/小池酸素工業・小池哲夫社長/日本レヂボン・今立康一社長/マツモト機械・竹本政之社長/愛知産業・井上裕之社長/ニューレジストン・山内憲司社長
●岐路に立つアセチレン市場/新たな火種抱える代替容器問題
アセチレンガスを、取り巻く環境が再び厳しさを増している。2004年春から着手した値上げの浸透で、アセチレン市場は一息ついたものの、ここにきてアスベスト(石綿)問題への対応が浮上。需要は、今なお長期低落傾向に歯止めがかからないだけに、先行き不透明感は急速に増している。値上げはメーカー側の当初要望に近い形で決着したが、ユーザーは製品・加工単価への転嫁が進まず、困惑の色が広がっていることは否めない。
●有望市場インドのポテンシャルを検証する/遅れていた製造業に発展の兆し
インドは南アジアに位置する国で、人口は約10億6507万人と世界第2位の大国である。総面積も世界第7位。多様な人種、民族、言語、宗教によって構成される多民族国家でもある。インドで最も多いのはヒンズー教徒で、ヒンズー教の独特な身分制度・カースト制度は、現在でもその影響を厳然と残している。このため、階層や貧富の差が激しく、国内総生産は世界第4位ながらも、貧困層の国民が多いことで知られる。
新春訪問●黄綬褒章受賞者・井手弘法さん/溶接技法の考案と卓越した技能\n井手弘法さん(新明和工業航空機事業部甲南工場副技師長)は、昨秋52歳の若さで黄綬褒章を受章した。35年間溶接に携わり、航空機製造におけるアルミのティグ溶接では社内外から第一人者として広く知られている。また、長年の溶接技法の考案と卓越した技能により、2001年には現代の名工の称号も贈られている。
●製造現場の労働者派遣、着実に需要拡大/企業のコンプライアンス追い風に
製造業への派遣労働者派遣が解禁されてから、今年3月で丸2年となる。製造業の全領域というわけにはいかないが、平易で汎用性があり危険性が少ない工程を中心に、需要は着実に広がっているようだ。溶接は現時点では目立った引き合いをみせていないが、今後の若年労働力不足や企業の人件費抑制、労働力流動性の加速などを考えると、遠くない未来に派遣労働者が占める割合は拡大することが予想される。
トピックス●自衛隊にみる溶接技能訓練、特別技能訓練所で研修/陸自保有の装備品を修理・補修
陸上自衛隊は航空機、車両など多種多様な装備品を保有しており、その修理・補修には溶接作業が不可欠とされる。このため溶接の知識・技能育成にも力を入れている。溶接向けカリキュラムを組んでいる目達原駐屯地・九州補給処(佐賀県)を訪問し、訓練の様子などをレポートする。
クローズアップ●県立岐阜工業高、めざせ次代のスペシャリスト/スペシャルコース設置
県立岐阜工業高校は、2003年から文部科学省の研究開発学校の指定を受け、ものづくり基盤技術の確実な伝承や創造力・技術開発力を身に付けた次代のスペシャリスト育成に力を入れている。同校機械科には溶接スペシャルコースの8人と機械研究部の21人が、課外授業で溶接技能を修得している。2005年度は全員がJIS検定基本級を取得するなど、着実に成果を挙げている。

TOP画面へ

お勧めの書籍