東芝デジタルソリューション、風力発電用タワーの溶接部検査を自動化

22/08/05

 東芝デジタルソリューションは7月15日、世界最大規模の風力発電用タワーメーカーであるGRI(スペイン・マドリード)と共同でGRIのセビリア工場で実施している画像AI(人工知能)を用いた外観検査に関する実証実験にて、大型構造物に対する高精度な外観・溶接部の3D形状検査の自動化に成功したと発表した。
 風力発電用タワーは直径3?15?と非常に大きな構造物。運用にあたってはタワーの外側表面と内側表面の外観検査や溶接部の形状検査をする必要がある。ただ、タワーが大型であるため検査員による目視検査に時間がかかるほか、検査品質にバラつきが発生するという課題があるほか、大型タワーを検査できる般的な検査装置は存在していなかった。
 東芝デジタルソリューションは、東芝グループの製造現場におけるものづくりの知見、分析技術を持つ東芝生産技術センターとともに、画像AIを活用した自動車部品の製造工程における溶接検査システムの技術を確立した実績を持つ。
 そこで、GRIのセビリア工場において、昨年3月から同社および東芝生産技術センターが持つ画像AI技術と、大型検査装置を組み合わせた風力発電用タワーの外観・形状検査に関する実証実験を実施し、その効果を確認。東芝の画像AI技術と、GRI社と共同設計した検査装置を組み合わせることで、風力発電用タワーの外観検査と溶接部の3D形状検査を自動化することに成功。これらのソリューションは検査員の作業効率性や検査品質の平準化に貢献することを目的としており、GRIからも高く評価受けたという。
 同社では「今後も実証を続け、成果をGRI社の他工場へ水平展開することを目指すとともに、GRI社のDX(デジタルトランスフォーメーション)パートナーとして製造工程全体の最適化に貢献したい。また画像AIによる検査ソリューションを切り口に、スマートファクトリー化の取り組みを加速し、製造業における社会課題の解決に取り組んでいく」とする。
 カーボンニュートラルに大きな貢献を果たす風力発電分野において、GRIは大手風力発電機メーカー向けに、風力発電設備を支えるタワーの製造・販売を手掛けており、その製造能力、売上高ともに世界最大規模の企業で2021年の売上高は約8億ユーロ。スペイン、ブラジル、中国、米国、トルコ、インド、南アフリカ共和国、アルゼンチンの8ヵ国16箇所に製造拠点を有しており、グローバル展開している風力発電機メーカーに、世界各地で同品質のタワー納入が可能な体制を構築している。

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