IIW・ルカ・コスタCEOが来日

22/05/09

IIW(国際溶接学会)年次大会・国際会議が7月17―22日まで開催される。国際ウエルディングショーと同時期(7月13から16日)開催とし、カーボンニュートラル社会の実現に向けた溶接技術など、共通テーマを設定することでの相乗効果を図る。IIW(本部=イタリア・ジェノバ)でCEOを務めるルカ・コスタ氏が4月22から26日の間来日し、開催地の視察とともに、日本大会に向けた討議を日本溶接協会などと行った。ルカ・コスタCEOは産報出版の取材に対し「年次大会が日本の東京で開催されるにあたり日本の運営サイドならびに関係者の尽力に深く感謝する。日本とは学術面、溶接要員の教育・訓練、認証等を通じ、IIWとの強い結びつきがある」と述べ、年次大会への期待を示した。粟飯原周二日溶協会長は「開催に向けての日本の準備を示すことができた。万全の態勢で世界からの参加者を迎える」。産報出版の久木田裕社長は国際ウエルディングショーの共催社として「世界の来場者に日本の溶接・接合技術を披露できる7月の国際ウエルディングショーで再びお会いできるのを楽しみにしている」と述べた。
 22日には日溶協本部(東京・千代田区)でソリン・ケラーIIW会長とオンラインで繋ぎ、年次大会会場の運営体制や、コロナ禍における日本の入国政策の現状などを日溶協事務局が説明し、IIW本部の基本方針など大会運営方法を再度確認した。現在、決定している主な会議の運営法は
1、会議の運営は対面の出席を原則とする。ただし所属機関の規則など出席が困難な参加者を想定し、オンラインを併用したハイブリッド形式で会議を行い、発表動画や会議はオンデマンド配信を行う
2,すべての会議は通常のIIW総会と同様に実施し、会議の開始時間も日本時間で行う
3,総会を除くすべての会議はビデオに録画し、オンデマンド配信をする
4,重要討議事項を決定するための投票は、会場を含めてすべての出席者がオンラインで行う??など。
 IIWは2020年、21年と2年続けてオンライン開催となっており、対面開催が望まれていた。議長や発表者など主要な参加者は来日しての対面が可能との見込みが立ったため対面での開催を原則とした。
 オンラインでの参加者も質疑応答はオンデマンドシステムのチャット機能により可能とする。
 ルカ・コスタCEOは開催地の視察として年次大会でも見学ツアーの候補となる東京スカイツリーや東京ゲートブリッジなどの溶接構造物を見学。24日には東京都溶接協会(江東区)でのJIS検定試験会場を訪ね、日本の要員認証システムの現状を確認した。
 IIWは現在51ヵ国が加盟する世界最大の溶接組織。日本からは日本溶接協会と溶接学会で組織する日本溶接会議(JIW)が加盟し、アーク溶接やレーザ、安全衛生などテーマごとの常設委員会に委員を派遣する。ISOをはじめ国際規格や基準の作成も委員による投票で行われることから、日本の製造業や経済にも大きな影響を及ぼす。
 各国の溶接団体・機関の代表らがIIWの理事を務め、現在は、粟飯原周二日溶協会長がIIW副会長を務めている。

■ルカ・コスタCEOのコメント
 IIW(国際溶接学会)2022年次大会・国際会議が日本の東京で開催されるにあたり日本の運営サイドならびに関係者の尽力に深く感謝する。JIW(日本溶接会議)とは学術面、溶接要員の教育・訓練、認証などを通じ、IIWとの強い結びつきがある。7月の開催を迎えることが非常に楽しみだ。
 一方、国際ウエルディングショーとのコラボ企画については、IIWはアカデミックな組織であるが今回の共通テーマである「カーボンニュートラルの実現と持続可能な発展を支える溶接・接合技術の革新?産学官が総力を結集してカーボンニュートラル実現へ」にもあるように、同ショーがIIWと日本の産業界がより強い結びつきを図るための格好の舞台となることを期待している。
IIWの役割として一つには国際溶接技術者資格の認証を行うことがある。国際的な活動をしている個人や企業の技術者にとって本資格はますます重要となってくる中、さらに知ってもらうためにも良い機会となる。
 今回のコラボ企画により、アカデミックな分野と産業界がより強固に結びつくことで溶接技術・溶接市場の発展のためのシナジー効果の大いに期待したい。

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