JFE、創意工夫功労者賞 溶接機の改善で「溶接異常ゼロ化」

20/05/29

「熱延鋼板溶接機における安定稼働のための改善」で岡山県の2020年度創意工夫功労者賞にJFEスチール西日本製鉄所(倉敷地区)熱延工場で作業長を務める下野政広、同サブリーダーの板矢章、平井誉人の3氏が選ばれた。
 製鉄コイル接合用の溶接機であるCSW(CrossSeamWelder)は、高荷重、高電流溶接による接合率の向上、耐圧延強度などを実現した溶接機。上下から電極輪で挟みこんで溶接することが特徴となる。ただ、電極輪が摩耗したときに、本来溶接部に触れなければいけない電極輪先端が他の部分にも触れてしまい、異常が生じるという課題がみられた。余計な部分が触れることで、溶接部以外にも通電してしまうためだ。
 また、電極輪はドレッサーカッターを押し付けて研磨していくが、1?研磨するのに14時間を必要とするため、日常的に研磨できていない状況にある。研磨を頻繁に行うのは現実的ではないが、溶接異常は1度起こってしまうと、溶接点検を月に500回以上、月に25・5時間程度ラインを停止する必要が出てきてしまう。
 そこで同社は「溶接異常ゼロ化」に照準を定めて改善を実施した。
 具体的には、薄物材溶接時の電極輪圧下力の適正化と、電極輪を効率的に早く研磨できるように、ドレッサーの形状と胴長半径を改造。溶接時に電極輪を押し込みすぎて、溶接部以外に当たらないように、電極輪の圧下力を適正化した。
 次に、ドレッサーの刃先を、三角型へ改良することで、研磨能力を約45倍に向上。さらに、R加工を施すことで溶接点へ一転集中できる、電極輪の形状へと研磨することを実現した。
 これらの創意工夫により、溶接異常のゼロ化を達成。点検回数を月500回からゼロにし、溶接点検に伴うライン停止時間も月25・5時間をゼロにした。金額効果では年間1憶9800万円となる。

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