2019年回顧、溶接材料

19/12/27

 2019年の溶接材料は最大の需要先である建築業界が、鉄骨推定需要量が9カ月連続して前年同期比減となるなど、力強さに欠ける状況が続いている。
 日本溶接材料工業会がまとめた溶接材料生産・出荷実績によると2019年4―19年9月(年度ベース)は、生産12万7251t(前年同期比6・4%増)、出荷12万7530t(同6・4%増)と増加した。ただ、昨年度の下期は鉄骨や自動車、建機とも過熱状態で需要が急増したのに比べて、「19年度は上期から下期を通じて横ばいが続く」(溶接材料メーカー)との見方が多く「最終的には前年度並みか微減」(同)となると見られる。
 また建築業界で懸念材料だった、高力ボルトの不足と納期の長期化問題は解消に向かいつつある。重複発注を避ける関連団体の対策などが効果をあげ、最長1年とも言われていた納期が半年程度まで緩和。 溶接材料メーカーの業績では、神戸製鋼所溶接事業部門の4―9月期は売上高431億円(前年同期比8・3%増)、経常利益は18億円(同100・0%増)となった。溶接材料は、東南アジアなどで需要が低迷したが、韓国造船向けの需要下げ止りや、中国のエネルギー需要増などから、前年同期を上回った。同部門の溶接材料販売数量の通期見通しは、造船向けの回復の遅れや東南アジアでの厳しい需要環境が継続するため、前回想定を下回ると見こむ。
 この他の主要分野を見ると、造船は2020年の排ガス規制などにより新造船の発注が停滞することもあり、手持ち工事量は低調に推移すると見られる。自動車は北米や中国での販売減速が響き、完成車生産台数も低調に推移。建設機械も中国市場減速の影響から前年度比微減を見込む。

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