AIを板曲げ作業支援に活用、JMU・大阪府立大学

19/07/30

ジャパンマリンユナイテッド(JMU=横浜市西区)は7月24日、大阪府立大学と共同で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「製造における非熟練者の判断を支援する人工知能技術の開発」プロジェクトで、「AI線状加熱方案による板曲げ作業支援・自動化システムの研究」を受託したと発表した。
 船の前後部の船殻外板は推進抵抗を軽減し省エネ性能を改善するために、滑らかな3次元曲面をした厚い鋼板で構成されている。この鋼板の曲げ作業は、ガスバーナーによる加熱と水冷を繰り返しながら目的の曲面に形成する「線状加熱法(ぎょう鉄とも称される)」が用いられている。
 この方法は作業者によって品質、コスト、納期が大きくばらつくことから、造船を代表する「匠の技」と言われているが、最近の労働者人口の減少や熟練技能者の高齢化により技能伝承が喫緊の課題となっている。
 同研究では、大阪府大が開発した超高速線状加熱シミュレーターによる大量のシミュレーション結果と熟練技能者の加熱データを学習させることにより、瞬時に加熱方案(加熱条件/位置/方向/順序など)を求める人工知能と、AR(拡張現実)および計測・制御技術を活用した作業支援システムを統合し、非熟練者でも熟練者並みの線状加熱曲げを可能にする「AI鋼板曲げ作業支援システム」を開発する。
 JMUが担当する実施項目は、▽熟練技能者の加熱データのモニタリング▽リアルタイム形状計測▽AI加熱方案の加熱作業支援システム▽自動機の開発――など。
 大阪府大は、工学研究科の柴原正和准教授が▽超高速線状加熱シミュレーターによる大量の教師データ作成(理想化陽解法FEM)▽画像相関法によるリアルタイム形状計測(ラボ実験)――を、人間社会システム科学研究科の野津亮准教授が▽AI加熱方案導出アルゴリズムの開発――をそれぞれ担当する。

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