特定技能2号は溶接のみ、国交省・海事協、造船外国人材受入

19/03/14

造船分野における外国人就労者数(造船特定活動による)は2018年12月末現在で2709人、このうち溶接職種が90%を占めている。この様な中、4月からスタートする外国人材受入れ新制度に向けて、国土交通省と日本海事協会は3月4日、東京・新宿区のTKP市ヶ谷カンファレンスセンターで「造船・舶用工業分野に係る特定技能外国人受入れに向けた説明会」を開催。残留期間に上限のない「特定技能2号」が受入れ可能な特定産業分野14分野のうち建設と造船・舶用工業の2分野だけであり、さらに造船・舶用工業の特定技能1号6職種(業務区分)のうち特定技能2号の資格が得られるのは溶接だけである――などの説明が行われた。
 新制度では、新たに2種類の在留資格制度を設けている。このうち「特定技能1号」は、特定産業分野に属する相当程度の知識または経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの残留資格で1年、6ヵ月または4ヵ月ごとの更新により通産で5年までを上限とした残留期間が得られる。これに対して「特定技能2号」は特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの残留資格で、3年、1年または6ヵ月ごとの更新により、残留期間に対する上限がないことが特徴となる。
 特定技能残留資格を得るには、定められた日本語能力水準と技能水準などが必要になるが、このうち造船・舶用工業における溶接技能水準については、日本海事協会が実施する溶接技量士試験を活用する方向で検討中。また、特定技能2号においては、同試験に加えて「監督者としての実務経験」も要求する方針だ。
 具体的な試験内容については、特定技能1号では、主要な構造材料である厚板の下向溶接に対応する下向・中板(板厚9?)の溶接。特定技能2号については、より高度な溶接として、上向・中板、上向・厚板(同19?)、立向・中板、立向・厚板、横向・中板、横向・厚板、下向・厚板、中肉管――の中から3つを選択し試験するほか、監督者としての実務経験として複数の作業員を指揮・命令・管理する監督者としての経験を2年以上持っていることの確認を要求する案がイメージとして示された。
 試験の開始時期については、特定技能1号が今年度内、同2号が2021年度内をそれぞれ予定している。
 同説明会では、これら制度の概要のほか、外国人材を受入れるための手続きに対する説明が行われたが、説明終了後に行われた質疑応答で最も目立ったのは外国人の業務内容について。制度上は対象職種のほか、日本人が通常従事する関連業務については従事することが認められているが、ものづくり現場における多能工化が進む中、どこまで外国人に業務を任せることができるかを問う声が相次いだ。
 国土交通省では新制度による外国人材受入れ見込み数を5年間で最大1万3000人としているが、溶接が造船現場に欠かせない基幹技能であることからもその多くが溶接職に就くことが予想される。 

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