大同特殊鋼、中国大連で溶接ワイヤ生産開始

13/08/19

 大同特殊鋼は、中国大連でステンレス鋼溶接ワイヤの現地生産に着手する。自動車排気系部品向けに供給するもので、現地グループ企業が10月末をめどに溶接ワイヤ加工に適用する伸線機、巻取収納設備などの設備を新規導入。2ヵ月の試運転を経て来年1月の生産開始を目指す。同社が溶接ワイヤを海外現地生産するのは今回が初めて。
 現地で生産するのは自動車排気系部品用のフェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤ「WSR」シリーズ。当初は月産15トンの計画で順次増産を図る。日系の排気系部品メーカーの積極的な中国進出に、現地生産の溶接材料供給で応える。
 中国における製造・販売を行う大同不銹鋼(大連)は大同特殊鋼グループの大同ステンレス(現日本精線)が03年に設立したステンレス鋼線の2次加工メーカー。日本精線が74%、大同興業が26%を出資する。現在、ステンレス鋼線や各種特殊鋼線、ニッケルおよびチタン合金の加工・販売などの事業を展開している。
 大同不銹鋼(大連)は当初、直径2ー3ミリのモーターシャフト用クロム系ステンレス線材を主体とする工場として立ち上げた経緯があり、伸線機や光輝焼鈍炉などの設備を保有する。今回はステンレス鋼線2次加工メーカーの各種設備を基盤に、直径0・9ー1・2ミリの溶接ワイヤの生産に必要な仕上げ伸線機、巻取収納設備を新規に導入する。溶接ワイヤの原材料となる母線は大同特殊鋼が日本から供給する。
 現地で生産する溶接ワイヤ「WSR―JCM」シリーズは、自動車排気系部品のエキゾーストマニホールドや触媒コンバータなどに用いるフェライト系ステンレス鋼に適用する。近年の日系部品メーカーによる積極的な中国進出を受け、自動車排気系溶接ワイヤで国内トップシェアの大同特殊鋼は、フェライト系ステンレス鋼溶接ワイヤに絞った形で中国進出を決めた。14年以降、日系に加えグローバルに展開する欧州企業やローカル部品メーカーを対象に販路拡大を図る。

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