政府、15日にも大飯原発再稼働を最終決定へ

12/06/11

 野田佳彦首相は6月8日、東京・千代田区の首相官邸で記者会見し、夏季電力不足回避のため関西電力大飯原子力発電所3・4号機の再稼働が不可欠であるとの認識を示し、近く最終決定する意向を明らかにした。専門官を現地に常駐させるなど特別監視態勢を敷き、供給不足が著しい近畿圏で安定的に電力を確保したい考えだ。
 大飯原発が立地する福井県は10日に原子力安全専門委員会、12日から14日にかけ県議会が協議。15日には首相決意表明を再稼働の条件としていた西川一誠知事が、同意する旨を政府に伝える見通し。政府は早ければ15日中にも大飯原発再稼働を最終決定する考えだ。ただ、原発再稼働には約3週間必要で、2基がフル稼働するのは7月末までかかるもよう。この間、猛暑が到来した場合は原発再稼働ま、で関電管内は15%の節電が必要となる。医療機関や公共交通機関には必要な電力供給を行わなければならないため、7月中は企業の消費電力などにしわ寄せが及ぶ公算が強まっている。
 半面、大幅な電力不足が指摘されていた関電管内は、原発再稼働により需要と供給がほぼ同等になるとされている。四国電力や九州電力など中西日本のほかの電力会社管内でも供給力が不足しているが、最大の懸案だった関電管内で一定のめどが立てば、8月以降は企業への影響も軽減されそうだ。今後は北海道電力管内の泊原発、四国電力管内の伊方原発なども再稼働を探る動きが強まりそうだ。
 野田首相は会見で、「原発を再稼働しなければ国民生活や産業が立ちゆかなくなる」と、原発が重要な電源であることを明言。15%の節電が必要な関電管内についても、「現実的には極めて厳しいハードル」だとし、事態回避には原発再稼働以外の選択肢はない考えを明らかにした。さらに計画停電に踏み切った場合、「人の命が危険にされされたり、職場を失う人も出る」と述べ、重大な局面を迎えるとの見通しを示した。大飯原発以外の再稼働については「個別に丁寧に安全性を判断していく」とするにとどめた。

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