今年を振り返ってみる。科学技術に明るい話題が多かった。小惑星探査機「はやぶさ」が7年6ヶ月の歳月をかけて「イトカワ」を往還し太陽系の成り立ちを解明する手がかりを持ち帰った。宇宙飛行士山崎直子さんが15日間にもわたる長期宇宙滞在を行って国際宇宙ステーション組み立てのミッションを成功させた。今年のノーベル化学賞に根岸英一・鈴木章両氏が輝いた。「有機合成におけるパラジウム触媒クロスカップリング」の業績による▼こうした科学技術の成果の一方で、政治を語るとつい愚痴になるような事態ばかりだった。民主党政権のだらしなさによるものだが、それも領土や防衛などと国家の存立にかかわることでまずい対応が目立った。尖閣諸島における中国漁船の体当たり事件では、中国側の理不尽な居丈だけぶりに対し、日本政府の何と弱腰だったことか▼北朝鮮の挑発に対しても日本政府の反応はのろくて、これが政治家かと唖然とさせられたほどだった。わが国領土にロケット弾が打ち込まれても、あるいは敵が上陸しても「情報収集をしている」とか「話し合えばわかる」などといって手をこまねいているのではないか。ロシア大統領が北方領土の足を踏み込んでも抗議の声は弱いし、普天間基地問題は解決できないし、いらだちばかりが募ったことだった。
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)