今年読んで面白かった本の中から下半期分3冊。ただし、ここではこれまでに本欄で取り上げたことのないものを選んだ▼村山斉『宇宙は何でできているのか』ともすれば難解となるテーマをできるだけやさしく解説していて取りつきやすかった。宇宙は何でできているのだろうかなどと何故という疑問に答えるように話は進んでいる。結論として、宇宙に占める原子の割合はわずかに4%に過ぎず、残りが何であるのかは実はわからないのだという。(幻冬舎新書)▼歌田明弘『電子書籍の時代は本当に来るのか』誰しも知りたい結論から書くと、たしかにアメリカではいよいよ電子書籍の時代が始まったようだが、少なくとも日本で「電子書籍の時代が来る」のはそれほど容易ではないと。電子書籍が拡大していくためには読みやすい端末、魅力的なソフトなどの充実が必要だとし、アマゾンやグーグルの取り組みが具体的にわかって興味深かった。(ちくま新書)▼西沢立衛『美術館をめぐる対話』建築家西沢立衛が、同じ建築家や作家、美術館館長、アーティストなどを相手に行った対談を集めたもの。立場の違うものとの対談だけに興味深いエピソードも盛り込まれていたから含蓄もいっぱいで、美術館をめぐる建築の今日的状況がわかってとても楽しかった。(集英社新書)
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)