残念なことだが懸念していた通りの事態が次々と発生している。つまり、このところの中国の理不尽な横暴ぶりのこと▼残念なことというのは、もちろん中国には友人も知人も多いし、ほとんど毎年のように1度や2度は北京や上海などと訪れていて随分となじみも深いからで、論語に親しみ、魯迅や巴金などを日常的に読んできた者にとっては中国の近代化は期待していたことでもあった▼それで懸念していた通りのことというのは、中国は基本的には中華思想の国であり、とくに共産党独裁の今日においては覇権主義がよりあからさまになってきていることで、日清戦争以来の伏流があり、日中戦争の屈辱があって、日本への敵愾心は中国政府のあおるところとなっていた▼五百旗頭真が指摘していたが、?小平はかつて韜光養晦(とうこうようかい)つまり力をつけるまでは爪は出さずにいるがよいと言っていたらしい。それがここのところの急速な経済成長で自信を深め、そろそろ爪をむき出しにしてもよい頃と判断したものであろうか▼実際、中国は日本を抜いて世界第2位の経済大国となることは確実とみられている。しかし、それはひとり中国のみの実力ではなく国際関係によって成立しているわけで、今後中国には国際的責務がより厳しく求められていくこととなる。
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)