天地人 (ライブラリ)

あいさつ

 人前であいさつを行うことは、仕事柄立場上少なくはない。式典や表彰式、祝賀会、結婚披露宴などと、主催者として行う場合もあるが、請われて行うことも多い。それに乾杯の音頭などというものもある▼自分が行うこともさることながら、聴く側にまわることはもっと多いから、それでわかることは、あいさつはやはり短い方がよいということ。いけないのは話があちこちと飛んでまとまりが無くだらだらと長くなることだろう▼あいさつを行う際に心がけていることが幾つかある。一つには、下調べをしてあらかじめ準備をしておくこと。その場にあったエピソードなどを盛り込むことも心がけている。そして二つには、まとまったあいさつが必要な場合などには、原稿を書いてみることにしている。そうすることによって話したいことが整理できるし、長々となることもない。ただ、暗記はしない。暗記をすると忘れてしまったときに立ち往生となってしまう。自分で書いた原稿ならば覚えているはずだ▼最近読んだ本に丸谷才一『あいさつは一仕事』というのがあって、ちょうどあいさつの心得などが書いてあった。それによると、原稿を作って準備することが肝要で、それも誰かに読んでもらったり、実際に聴いてもらったりすることがよいのだといい、これはいちいち同意できた。

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