香川県と岡山県の瀬戸内海に浮かぶ7つの島を中心に開かれている瀬戸内国際芸術祭。7月から10月まで3ヶ月間にわたる現代アートのフェスティバルで、会期半ばにして目標の来場者30万人を突破する賑わいぶり▼このたび会場となっている島々のうち直島と犬島の二つの島を訪ねるた。このうち直島は芸術祭の中心となっているところで、全来場者の3分の1が訪れている。美術ファンにかねて人気の地中美術館など既存の美術施設も多いからでもあろう。作品は現代アートが大半でそれも体験型のものも少なくなかった▼印象深かったのは犬島。ここでは二つのプロジェクトが展開されていた。一つは精錬所プロジェクトで、これは廃墟となっていたかつての銅精錬所の遺構を美術施設に再生したもので、設計三分一博志、アート柳幸典。遠く先に光が見える長い坑道の仕掛けが面白かった▼今一つは家プロジェクトで、これはかつての住居を再生、その空間をアートに利用したもので、4つの施設があった。いずれも設計妹島和世で、アートは柳幸典。このうち東の谷東屋というのが注目された。アルミ製の大きな鏡板を伏せたような屋根をもつ東屋で、ティグ溶接で製作したもののようだった。町おこしとしても成功の祭典で、来場者としても島巡りをしながらアートを楽しめた。
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)