天地人 (ライブラリ)

活性化の溶接研究

 溶接学会の全国大会。もとより論文の発表が目的だが、春秋年2回開催のうち春が東京での開催を原則としているのに対し、秋は全国9地区を巡回していて、今年は東北地区ということで福島県郡山市の日本大学工学部を会場に9月7日から9日まで3日間にわたり開催された▼発表される論文数は例年200件程度だが、今年も198件とほぼいつも通りの水準だった。ただ、発表された論文の分野別傾向をみるとここ数年来で著しい変化が現れてきていて、これまで大きな比重を占めていたプロセス系の中でレーザからFSWへと発表論文数トップの座が動いていて、いわゆるはやりのプロセスに異動のあることを示していた▼今年はさらに新しい変化が見られていて、論文数でプロセス系よりも基礎系の論文のウエートが高まっている傾向となっていた。つまり、溶接冶金から溶接変形・残留応力、破壊・疲労などと基礎系が79件と全体の約4割を占めるに至っていたが、これは近年見られない傾向で、溶接研究がさらに深化を進めている状況の現れとも受け止められる▼なお、参加者数もほぼ例年通りのようで、3日間で約800人に上ったものとみられ、ただ、これも新陳代謝は激しくて若手の多いのが特徴となっていたが、これは活性化していることでもあり大いに歓迎される。

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