天地人 (ライブラリ)

情熱の人

 大分県溶接協会事務局長の江藤博明さんから自費出版された『続・エッセイで楽しむ大分の歴史』という著作をいただいた。江藤さんはなかなかの歴史研究家のようで、地元の人ならではのエピソードがいっぱい詰まっていて楽しく読ませていただいた▼話題は鎌倉幕府成立前後の豊後の国のことが中心。豊後といえば大友家の支配ということになるが、その第10代目大友親世という人は、71回戦って1度も勝てず71連敗という武将にあるまじき不名誉な記録があるらしく、それでいて「何故か滅ぼされはしなかった」というから漫画的だ。江藤さんはものづくりにかける意気込みをそのままに郷土の歴史研究にも注がれているようだ▼その江藤さんの溶接にかける情熱には並々ならぬものがあって、とくにここ数年来では高校生への溶接の普及向上に傾注していて指導的役割を果たされている。高校生による溶接コンクールということでも大分県は全国に先駆けて大会を開催したし、九州大会の開催も定着化している▼こうした活動が契機となって今春には関東甲信越大会が開かれたし、来月には中国大会も開催の運びとなっていて、こうした機運は他の地区にも及んできているようだから、いよいよ江藤さんが念願とする全国大会「溶接甲子園」の開催も視野に入ってきたといえそうだ。

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