天地人 (ライブラリ)

元気を伸ばそう

 電気製品や自動車から鉄鋼、半導体などと日本が世界をリードしてきた分野での中国や韓国の追い上げが激しいが、逆に元気がいいのは原子力プラントや鉄道車両の分野だ▼原子力プラントでは、世界的なメーカーの寡占化が進んでいて、東芝+ウエスティングハウス、日立+GE、三菱+アレヴァといずれも日本を中心とする3つのグループに絞られてきている。世界では地球環境への対応もあって原発建設計画が目白押しで、今後20年程度で150基ほどの計画が浮上してきているラッシュぶり▼鉄道車両の分野でも世界で鉄道建設計画が軒並みで、アメリカの1万3700キロ、中国の1万8000キロなどと大型も多い。日本のJRが2万キロだから、その計画の大きさがうかがい知れよう。ここでも日本の鉄道車両メーカーは日立や川重などと健闘していて、日立は1400両に上るといわれる英国で優位に立っている▼原子力プラントにしろ鉄道車両にしろ製造で基礎になるのは溶接技術。いずれにおいても経済性のみならず安全性に高い信頼性が求められる分野だけに、日本のものづくりが活かされることはうれしいことだ。ただ、原子力も鉄道も国家プロジェクトとなる場合が多く、受注には官民挙げた連携の強化が肝要で、その点で日本政府の後押しが重要なポイントを握っている。

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