天地人 (ライブラリ)

富山のLRT

 富山市の新しい都市交通への取り組みが環境にやさしい街づくりということで注目されていい▼富山市はもともと路面電車の似合う街。この富山市で昨年暮れ12月23日に市内電車に新たに「環状線」が開業した。既存線と組み合わせて新線を形成したものだが、中心部を周回している利便性に加え、新線開通に合わせて魅力ある街路づくりも行ったから市民の大きな支持を得ている▼この新線建設で興味深いのは上下分離方式。これは市が軌道や車両などのハードを負担し、運行は富山地方鉄道が行う官設民営の方式を採用したこと。しかも、新線開業に際してはLRT(ライト・レール・トランジット=次世代型路面電車)を採用、人と環境にやさしい交通機関が誕生した▼実は、富山市にはすでにLRTの実績がある。06年に開業した「富山ライトレール」で、これはかつてのJR富山港線を一部軌道の付け替えを行うなどして路面電車化した第三セクター鉄道。廃線寸前の様相だった旧線をLRTによってよみがえらせたもの▼この富山の二つのLRTには、それぞれ開業間もない頃に乗ったことがあるのだが、いずれの線でも平日の日中にもかかわらずそれなりの利用状況で、それもお年寄りの利用者も多くいきいきとした車内となっていて、鉄道が街を活性化させている様子がうかがえた。

バックナンバーへ

お勧めの書籍