天地人 (ライブラリ)

トヨタの大規模リコール問題

 トヨタ自動車の大規模リコール問題。アクセルペダルなどの不具合によるものだが、自主改修の対象は実に延べ1千万台にも達するという。これは世界第1位に躍り出たトヨタの世界における年間販売台数にも相当、対象地域も全米のみならずカナダ、欧州、中国にまで広がっている。このようにこのたびのリコールが大量となったのは、部品の共通化によるもののようで、対象車種も8車種にも及んでいる▼このたびのトヨタのリコール問題は、大量生産におけるコストダウンと品質確保の両立の難しいことをいまさらに教訓として突きつけてきた。とくに部品を現地調達している海外工場における品質確保のあり方を問い直してきたともいえ、技術者の確保と技能の伝承も含めてグローバル企業への課題をもたらした▼深刻なことは、高品質で世界の評価を獲得してきたトヨタにおいて欠陥が露呈したことで、トヨタにおいてはいち早い信頼の回復に向けた取り組みが望まれるが、ことはトヨタ1社にとどまらず、日本のものづくりの根底に関わっているともいえ、他山の石としなければならない▼また、トヨタ車の不具合はついに日本にも波及、昨年のわが国における年間販売台数1位だったハイブリッド車プリウスにも出てきていて、ものづくりへの徹底した再構築が望まれる。

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