天地人 (ライブラリ)

2010今年の先が見えない

 今年の先が見えない。まず政治が見えない。民主党連立政権は公開の場での事業仕分けなどと政治の見える化を行ったけれども、何とも皮肉なことに国民には民主党の目指す政治の方向が見えてこない。米軍普天間基地の移転問題にしても、対米追従一辺倒だった自民党政権時代に比べればややましなようでもあるが、今頃になってなお「沖縄県民の気持ちも斟酌して」などといって判断逃れをしているようでは政治にならない▼景気が見えない。リーマンショックに端を発した世界同時不況が当初の楽観的な見通しをことごとく裏切って長期化している。途中、景気回復の兆しがなかったわけでもないが、2番底などといわれてかえって深刻化してきている。ここはやはり「たこ揚げ理論」が必要ではないか。無風あるいは微風下でたこを揚げるには風を呼び込むきめ細かな糸をたぐる技術が必要である。現下の景気対策もこれと同様で、少ない風でもキャッチし、素早く対応する政策が求められる。それも、それこそ見える形で実施することが肝要である▼不況の長期化で懸念は技術革新が滞ることだ。昨年、米、独などと海外4つのウエルディングショーを見たが、日本メーカーに開発の遅れが見られた。溶接技術に限ったことではないが、日本の科学技術力は残念ながら衰えている。

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