高校生による溶接技術競技大会が全国的な盛り上がりを見せてきた。県大会レベルでは今年までに大分、岡山、山口、群馬、山梨、長崎、広島、愛知の8県で開催されてきており、このうち今年に入って初開催したところも3県に及んでいて急速な広がりをみせている▼先日名古屋市で行われた愛知県の第1回大会の模様を見たが、大変な熱気ぶりだった。県下16校から30人が出場、5枚の板をつないで四角い筆立てのような形を作るのが課題で、下向突合せ溶接(裏当て金なし)や立向すみ肉溶接、水平すみ肉溶接などが要求され、なかなか難度の高い課題と思えた。審査は外観と水漏れが中心だった▼主催は愛知県高等学校工業教育研究会と愛知県溶接協会で、1年に及ぶ準備を行ってきたという。とくに溶接協会では、県下の高校の先生方への研修をはじめ生徒たちへの実習、さらには個別の出前授業なども実施してきた▼高校側にしてみれば工業教育の一環となるし、就職機会にもつながる。産業界にとっても高校生のものづくりへの認識向上となるし、若手技能者の育成ともなり、大歓迎だ▼地区大会レベルでも九州に続いて今年は中国でも開催されたし、来年には関東甲信越大会も予定されており、今後は実施県が増加し、いずれは「溶接甲子園」開催を目指したいものだ。
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)