天地人 (ライブラリ)

二酸化炭素25%削減

 鳩山内閣が発足して約1カ月。矢継ぎ早のドラスティックな政策転換に官僚のみならず国民の間にも戸惑いが見られるが、これが政権が変わったということなのだろう▼焦点の一つは鳩山内閣が打ち出した二酸化炭素の25%削減。国連演説でも明言したことから国際公約にもなった。しかし、2020年までに1990年比で温室効果ガスの排出を25%削減しようというのだからこれは1970年代の排出量相当ということになり、実現は容易なことではない▼このため経団連を筆頭に財界が猛烈に反発している。すなわち経済成長を鈍らせる、あるいは利益が吹っ飛ぶなどと。しかしどうだろうか。現状からしか物事を見られないというのは経営者として情けなくはないか。技術開発を促進し産業構造を転換することによって大きな前進をはかれるだろうし、新しい産業の創出にすらなるのではないか▼かつて我々は公害を克服し、自動車の排出ガス規制も乗り越えてきた。省エネや省力化も達成してきた。しかし、この10年ほどで日本の技術開発力は確実にゆるんでしまった。欧米にかなりの差をつけられた。今一度国を挙げて環境に取り組むことによって技術開発そのものをも活性化させるのではないか。その際、溶接技術も産業界の一員として英知を結集していきたいと念願する。

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