天地人 (ライブラリ)

自民長期政権の終焉

 民主党が圧勝したこのたびの衆院選。1党として過去最多獲得という民主党の308議席もさることながら、6割も議席を減らし110台に終わった自民党の大敗ぶりにも驚いた▼それほど国民が政権交代を希求していたということにもなるが、実際、一時の細川非自民政権を除けばほぼ一つの党が戦後政権を独占してきたというのも、独裁国家でもないのにこれは異常で、世界の民主主義国に例がなく、長期政権に対する閉塞感が破裂寸前まで高まっていたということであろう▼なにごとによらず交代がないということはマンネリを生むわけで、いわゆる政官業癒着構造を醸成した。ただ、民主党の掲げる官僚支配からの脱却は、まさしく字義通りでなければならないわけで、優秀な日本の官僚と政治家がお互いに緊張感を持って行政にあたることが肝要で、官僚をおとしめるような、誤解を招くような発言はよろしくない。政治家も官僚も高い志ほど求められているということを肝に銘じておく必要がある▼4年前の小泉郵政選挙からまるでオセロゲームのようにひっくり返った選挙結果。何かをしてくれるという期待も大きいが不安も拭えない民主党政権。同時に野党としての自民党にも注目したい。健全な野党の存在は民主主義の原則であり、再生に向けた政策論議が望まれる。

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