このコラム「天地人」と同じタイトルで放映されている今年のNHK大河ドラマ。放送が始まってちょうど半年が過ぎたところだが、同じ題名というよしみもあって、最初から毎回観ている▼ただ、戦国ものはわりと好きな方なのだが、この主人公の直江兼続についてはこれまで浅学にして知らなかった。もっともこれは自分ばかりではなくて、地元の新潟や山形の人にとっても同様のようで、あまりポピュラーな存在ではなかったようだ。原作の火坂雅志が着目したというようなことだろう▼ドラマは最初はおもしろかった。とくに幼少期の兼続を演じた子役の加藤清史郎が良かった。武士の子らしい気概が感じられたし、凛とした姿が好ましかった。それが成長して妻夫木聡が演じるようになって、まるで女々しくて、こんな戦国武将があるものかと苦笑を禁じ得ない。人気タレントではあるのだろうが、これはいただけない▼ドラマは脚本もそうだし、演出も「義」とか「愛」とか主題の上っ面を追いかけているような内容で、まるで深みが感じられないし、人物が描き切れていないような印象となっている▼もっとも、ここまで難癖をつけるなら観なければよいのだが、それでも毎週観ているのは、題名が同じという縁ばかりでなく、ドラマそのものも楽しんでいるということか。
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)