このたびのメキシコから広まった豚インフルエンザに起因する新型インフルエンザは、水際での感染侵入阻止を図っていた日本防御網を突破して、兵庫県、大阪府を中心にまず関西圏で感染が拡大、次いで東京、神奈川とついに首都圏にも感染が広まった▼国内で感染者が確認されてわずか3日で感染者は2百人を超え、5日目では3百人に迫る勢いで、感染者数ではアメリカ、メキシコ、カナダに次いで世界4番目となり、当初水際対策の効果などから比較的平静だったわが国社会にも次第に動揺が広がりつつある▼これでわかったことは感染力が非常に強いということ。ただ、毒性の弱いこともはっきりしてきており、この二つの要素を考慮した冷静な対応が必要ではないか。つまり、季節性インフルエンザに近い内容ということも指摘されており、過剰な反応はいかがなものか▼今回の感染に対する世界各国の対応をみていると国民性の違いがはっきりしていて、日本はもっとも神経質なようだ。世界的には効果が疑われていた機内検疫の実施。感染が発生するやいなやの全県的休校措置。経済活動にも影響が及びつつあるほどの企業による会議や出張の自粛等々▼政府が科学的根拠に基づいた効果ある対応措置を毅然として出すことが肝要だろう。この際、結果責任逃れは止めよう。
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)