もはや一国の宰相としての体をなしていない。まさしく政権末期である。もちろん麻生首相のこと。就任から約5カ月。その言動は常にぶれるばかりで迷走を重ねてきた▼そもそも福田さんが政権を投げ出したあとの麻生さんの役割は解散総選挙を行う選挙管理内閣ではなかったのか。それが急激な経済の減速下、景気回復が第一、空白は許されないとしてここまで引っ張ってきたが、何一つ有効な手が打てず、それこそここまでの空費が日本経済再生の足を引っ張ってきた▼それにしてもあきれ果てたのが中川財務・金融担当相。ローマでのG7記者会見の醜態ぶりのことだが、世界に向けて恥をさらした。その辞任劇でも麻生、中川共々発言は二転三転した。こうも情勢を読み切れず決断力がないとなると、これはもう政治家としての資質すら疑わざるを得ないことになる▼記者会見の模様を報じた海外メディアには「日本経済は財務相が居眠りをしている場合ではないはずだ」と皮肉られる始末で、事実、日本経済は10‐12月期のGDPは年率換算マイナス12.7%にまで落ち込んで、欧米先進国中最悪となっている▼戦時中、米内首相が戦況を評して「じり貧を避けてどか貧を招く愚だけは止めて欲しい」と言ったらしいが、現下の日本は正にその通りの情勢となっている。
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)