天地人 (ライブラリ)

栄光の溶接日本一

 溶接は技能に負うところが大きい。だから難しくもあり、そこにおもしろさも奥深さもある。腕を磨くことも大事だし、よく言われるように技術を盗むことも必要だろう▼切磋琢磨することも肝要で溶接コンクールの意義もそこにある。その頂点にあるのが全国溶接技術競技会。大会には全国都道府県の代表が出場、郷土の名誉、職場の期待を担って課題に挑戦するが、最優秀者に与えられる「溶接日本一」の称号は、溶接腕自慢にとっての栄光だ▼昨年10月に福井県で開催されていた第54回大会の入賞者が本紙新年号紙上で発表されていた。最優秀賞に輝いたのは、被覆アーク溶接の部が岩丸敦士(福岡県代表、エムイーシーテクノ九州事業所)、炭酸ガスアーク溶接の部は時松武志(愛知県代表、豊田自動織機)の両氏。岩丸氏は35歳溶接歴18年。一昨年の大会で第2位に入っていたから今回は悲願の初優勝となった。時松氏は29歳10年で、両氏ともにまさしくバリバリの働き盛りで実力を出し切ったのだろう▼もう一つ入賞者の顔ぶれで注目されたのは、最年少が長野県代表前田鉄工所の宮崎文也氏の22歳で、最年長が岐阜県代表岩佐溶接鉄工所の岩佐富雄氏の61歳だったことで、この両者が一つの舞台で競う溶接は奥深いし、すでに指導者にあたる岩佐氏の精進は特筆される。

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