秋葉原日記 (ライブラリ)

初冬の盛岡

 先週末17日は盛岡へ行ってきた。
 先日、盛岡の友人からリンゴが送られてきて、岩手山を思い浮かべながら召し上がってくださいと手紙が添えられていた。
 それで無性に岩手山が見たいものだと念願していたのだった。
 もっとも、岩手山を見るためだけに出かけたのではなくて、急な所用があって出向かなければならないのだった。
 東京を8時12分に出たはやぶさ1号は、宇都宮を過ぎるあたりから吹雪となっていたが、仙台が近づいて晴れ間も見えるようになった。それが岩手県に入ると再び濃い曇り空に変わった。それでも盛岡に至ると空はやや明るんできた。盛岡10時33分着。
 なぜにこれほどまでに空模様に一喜一憂したかというと、それはもちろん岩手山が遠望できるかどうかに関わっていたからに他ならない。
 盛岡駅に降り立つと、ふるえるほどの寒さ。この日の朝は東京も寒かったが、寒さのレベルが違う。気象情報では最高気温が零度、最低気温は零下5度と予報されていた。盛岡は本州の中ではここだけが気候分布が違うほどだが、冬の盛岡は随分と久しぶりでその厳しさを忘れていた。
 駅から歩いてすぐのところを北上川が流れていて、そこに架かる橋が開運橋。何とも味気ない名前だがこの橋上からが岩手山を望む絶景ポイントのはず。
 しかし、岩手山が見えない。空は白みがかっているし青空もあるから山は見えてもおかしくはないはず。川の畔にはたくさんのビルが建っているから、それで遮られるようになってしまったのかも知れない。昔はこれほどのビルはなかった。
 それで、通りがかりの人に尋ねたら、今日は岩手山は見えていないと。晴れていれば確かにここからはきれいに見えるとも。そういわれてみれば、岩手山の方角は曇っているようだ。
 これははなはだ残念だった。見えれば南部富士と呼ばれる岩手山の美しい容姿が望めるはずだったのだが。
 橋の上に20分ほどもたたずんでいたらすっかり冷え切ってしまって、頬がちぎれそうだし、身が凍えるほどの寒さだった。
 まあ、岩手山は見えなかったが、冬の盛岡を久しぶりに体験できてよかったのだったと思い直したことだった。

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(開運橋上から岩手山方向を望む)
 

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