秋葉原日記 (ライブラリ)

晩秋のシカゴ

 シカゴに来ている。
 12日土曜日夜9時頃ホテルにチェックインした。成田を出たのが同日の夕方だが、飛行機が遅延するなどしてシカゴ・オヘア空港に到着するまでに結局17時間も要したし、シカゴと日本は15時間も時差があるし日付変更線も跨いでいるから日本時間なら日曜日の正午頃ということになる。
 日曜日は、最低済ませておかなければならない業務を午前中に片付けた後、午後からは市内を散策した。
 シカゴは2年ぶり。6度目だから、アメリカの諸都市の中ではよく訪れているところ。
 ループと呼ばれる高架鉄道がガタゴトと走っている中心街なら地図がなくても歩けるほどだ。そういうわけで、今回はこれまでとは違った初めてのところを選んでそぞろ歩いてみた。
 シカゴで美術館というと、ニューヨーク・メトロポリタン美術館、ボストン美術館と並んで全米三大美術館といわれるシカゴ美術館ということになるが、ここは印象派を中心にコレクションがすばらしくてシカゴに来るたびに見学しているところだが、今回はあえてシカゴ現代美術館を選んでみた。
 マグニフィセントマイルの中心にあって、とてもロケーションがいい。マグニフィセントマイルとは、ミシガン通りをループエリアから北に向かった一帯のこと。
 この日は、エイコ&コマという日本人コンビの展示とパフォーマンスが行われていた。アメリカで有名なダンサーということだが、きわめて前衛的なダンスのようだった。
 また、イアイン・バクスターという美術家の特集が組まれていた。絵画に限らず造型などと様々な表現形式を持っている作家のようだった。中では6曲1隻の屏風絵が面白かった。日本の古典的な表現様式が海外の現代美術にも影響を与えている例なのだろう。
 エイコ&コマにしろ、バクスターにしろ、現代芸術に関心の高い人ならおそらく垂涎となるような展示だったのだろうが、いかにも猫に小判だった。
 アメリカ現代美術ということでは、ニューヨークの近代美術館が有名だが、ここシカゴでもウオーホルなどが展示されているものと期待していたのだが、そういうたぐいのものは一切見られなかった。ウオーホルもすでに古典なのかも知れない。
 現代美術館の後はマグニフィセントマイルをぶらぶら歩いた。その名の通りすばらしい目抜き通りで、高級な店が建ち並んでいる。この日は日曜日だし晩秋とはいいながらやや暖かだったから大勢の人で賑わっていた。
 途中、シティホールのそばに巨大なモニュメントがあった。鋼鉄製の彫像で、ピカソがシカゴ市に寄贈したものだという。高さ10数メートルほどもあり、「無題」とあったが、ライオンのようにも見えた。
 シカゴには、こうしたアートが市内あちこちにあって、さながら野外ギャラリーとなっている。
 それにしてもシカゴは東京などに比べたらやはり断然寒くて、道を行く人はオーバーコートを着るなど冬支度の人が多い。札幌に近い気候だろうか。

picasochicago.jpg
(ピカソの野外彫像)

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