秋葉原日記 (ライブラリ)

高校生溶接アートコンテスト

 高校生による溶接コンクールが全国的な広がりをみせているが、ユニークなのは愛知県のイベント。
 つまり、溶接の技量コンクールは全国同様そのままなのだが、愛知県工業高校生溶接競技大会にはアート部門があるのだ。
 これは、溶接をものづくりの技術としてばかりではなく、広く大勢の高校生に親しんでもらおうと実施されておいるもので、コンテストの形で行われているものとしては全国ではこの愛知県だけ。
 今年は3回目だが、昨日はこのこのコンテストの審査委員会が名古屋市工業研究所で行われ、自分も審査委員の一人として参加した。
 コンテストに応募した作品は全部で26。県下11の高校から集まった。グループで制作した作品もあって、参加した生徒は48人に上っており、技術コンクールの参加校19校に比べれば少ないが、それなりの広がりをみせている。
 今年の課題は「未来」で、寸法上の規定はあるものの溶接による制作以外の制限はない。
 ただ、テーマが未来とやや抽象的だったし、高校生としては入手できる材料にも制約はあるのだろうし、苦労して制作した様子はうかがえるものの高校生らしい自由な発想で伸びやかな作品が多かった。
 とくに、大きな視点で未来を見つめようとする姿勢がみられたし、3.11東日本大震災のイメージを強力に受けつつも、災害を乗り越えていこうとする創意工夫がみられて大変好ましいという評価が審査委員の間で高まっていた。
 審査委員会は、造形大学の教授やアーティスト、工業高校の先生などで構成されていて、昨日の委員会では、それぞれの採点をもとに合評を行って慎重に審査、愛知県知事賞や名古屋市長賞など入選作品を決定した。
 なお、審査委員会では、溶接の出来具合をどう評価するかということも議論となったが、あくまでもアート作品のコンペなのだから、溶接の技術的な側面は一義的には大きくはとらえないということで確認したのだった。

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(高校生溶接アート審査の模様)

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