秋葉原日記 (ライブラリ)

かんだ食堂

 秋葉原駅前の電気街口、御徒町側、現在UDXやダイビルが建っているクロスフィール辺り一帯は、20年ほど前までは神田青果市場だった。1989年に大田市場に移転するまでは青果物の取引で殷賑を極めていた。
 この市場を取り囲むように関連の商店や、市場に働く人たちのための飲食店が軒を連ねていた。
 このかんだ食堂は市場の外縁にあって、往時のたたずまいをそのままに営業を続けている。
 いわゆる一膳飯屋と呼ばれる定食屋で、今日でも近隣の職人や人夫風の人たちでにぎわっている。近隣のサラリーマンの姿もあるが、およそ女性の姿を見かけることは少ない。
 とくに昼食時は列ができるほどで、カウンターが6席、テーブルは6人掛けが3つだけだから、すぐに一杯になる。
 メニューは、肉野菜炒めとかレバニラ炒め、コロッケ、アジフライなどといずれも定食になっていて、どんぶりに大盛りのご飯と味噌汁がつく。他に単品で漬け物や奴豆腐などがある。
 値段は600円台から700円台が中心で必ずしも安くはないが、満腹になること請け合いだからそれなりに人気はある。
 しかし、秋葉原でもこうした店は本当に少なくなって、この頃では大きなビルの中にレストラン街ができて、チェーン店の個性のない味であってもそちらに客が流れるようになってきている。

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(秋葉原風景78=かんだ食堂)

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