秋葉原日記 (ライブラリ)

新潟からうれしい便り

 新潟からまたまた酒が届いた。送ってくださったのはいつもの新潟在住の女性。当社の元社員で、退社後一念発起したのか現在は医学博士となって大学教授をやっている。
 当社の社員が酒好きであることを知ってか、時々こうして酒を送ってくださる。メールには「酒屋さんの前を通った際に置かれていました。私は日本酒のことは詳しくないのですが、美味しそうな予感がしました」とあった。
 いただいた酒は「無濾過酒」とあって、蔵元は加茂錦で、越後仕込、しぼりたてそのまま、大吟醸とある。
 説明によると、濾過をすると色は透明に近づくが味も一緒に抜けてしまうが、精密濾過をしていないため自然な味と風味が楽しめるという。
 包装は米袋と同じ材料を使ったもののようで、これによって遮光パックとなり紫外線、気温、湿度から酒を守る品質保持ができるということだ。
 いつもながらに当社の日本酒党が集まって早速いただいた。
 まず感じることはいかにも日本酒らしい香りが高いこと。色はなるほど透明というよりはほんのり黄金色がかっている。
 口に含むと腰の強い日本酒らしさが感じられる。
 720ミリリットル瓶2本をいただいたので、1本を常温で、残る1本を少しだけ冷やしてみた。
 とてもバランスのいい酒で、飲むほどに飽きがこない。好きずきだが、常温のほうがこの酒の良さが引き立つようだし、少し冷やしたものもさっぱりとしてこれはこれでよいものだった。
 この頃は冷酒ばやりで、フルーティーなどと様々に工夫を凝らしたものがもてはやされているが、この酒のいいところはへんに迎合していないところで、結局、「いかにも日本酒好みの酒」というのが当社酒好きの一致した評価だった。
 また、彼女からこれまでにいただいた酒は純米大吟醸「極上吉乃川」や大吟醸長陵「壺中天地」などといずれもすばらしい日本酒ばかりで、日本酒のことは詳しくないどころか、すばらしい予感の持ち主だということで、飲むほどにこちらの評価も鰻登りとなったのだった。
 なお、彼女の仙台の実家はこのたびの大震災で家屋が全壊、幸い家族の方に被害はなかったようだが、そういう状況の下で、なお、かつての職場を忘れてくれないという、その心遣いが何よりもうれしかった。
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