先週末は愛媛県松山市、新居浜市へ出張だった。
9日木曜日は松山、10日金曜日は新居浜に泊まったのだが、松山での宿泊したホテルは市街中心部だった。
それで、10日の早朝、朝風呂に入りに道後温泉に出かけた。
道後温泉は市街中心部から市内電車で10分ほど。漱石の『坊ちゃん』でも主人公はたびたび路面電車で道後温泉に出かけているが、これほどお城と路面電車と温泉が似合う街も少ない。
松山で電車の動き出すのはやや遅くて朝6時過ぎ。1番電車に乗り込んだら乗客はお年寄りが3人、仕事先に向かうと思われるもの3人だった。
道後温泉駅からまだ店の開いていないアーケードの商店街を抜けると道後温泉本館。道後温泉の中心にあり象徴的建物で、自分も松山に来た折にはたびたびこの共同浴場を利用している。
ただ、今回はこの道後温泉本館ではなく、ここにほど近いところにある「椿の湯」に入った。
道後温泉本館は明治から続く由緒ある建造物で観光客の利用も多いが、椿の湯は地元の人たちの共同浴場といった風情のものだった。アーケード街が途中でL字に曲がるその角のちょっと奥まったところにあって、石造りの建物は堂々たる立派なものだった。
朝6時30分の開館で、どうやらこの営業開始時間は市内電車の始発にあわせているように思われた。
入浴料は360円。道後温泉本館が400円だから少し安い。
浴室は天井が高く、石造りの大きな湯船が一つ。
すでに10数人が入浴していて、その大半がお年寄りで、それも常連ばかりらしい。
お湯は無色無味無臭だが、ややまとわりつくように重い。だから見た目ほどにはさらっとはしていない。無色無味無臭でこれは珍しいであろう。日本三古湯の一つといわれる名湯のゆえんであろう。
湯温は42度程度か。熱い湯が好きな自分としてはこれはやや物足りない。源泉が44.6度、取り出し口で43度という。道後温泉本館もかつて幾度か入ったことがあって知っているのだが、ほぼ同じ印象だった。同じ源泉なのであろう。
それでも、身体を洗い洗髪をし湯船にゆったりと浸かって朝風呂を楽しんだ。なるほどこれは極楽だ。
お風呂から上がると脱衣場ではお年寄りたちが高校野球談義で「今年も松商は駄目かいな」と、近年いいところのない地元名門松山商業が話題の中だったが、松山は高校野球人気の高いところなのであろう。
帰途、電車では来るときにも一緒だった80年配の婦人と一緒になったが、毎朝欠かさず1番電車で温泉に通っているとのこと。65歳以上の市民は入浴料は半額になるとのことだった。
(椿の湯外観)
A5判
314頁
ISBN:978-4-88318-560-3
価格:2,640円(本体価格:2,400円)
A4
138
ISBN978-4-88318-063-9
価格:2,200円(本体価格:2,000円)
溶接学会 溶接法研究委員会
B5判
258頁
ISBN:978-4-88318-060-8
価格:13,200円(本体価格:12,000円)